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恋セヨ乙女
第25章 真優と恭也
翌日、学校に到着したのは3時少し前だった。
生徒たちはそのまま解散し、引率教員は軽い報告、反省会を開き個人の仕事を片付け早めに上がる。


引率者には翌日、一日の休暇が与えられていた。
夏休みは有給を取る先生も多いけど、生徒はいなくても仕事はあるし研修も多い。


「今日、うち来る?」


「……はい」



ヤバイ、意識してしまう。


「母さんいないから夕飯作って」


「いないの?お母さん」


「そう、韓国行って明後日まで帰らない」


「…何食べたいですか?」


「ハンバーグ、また真優のハンバーグ食いたい」


「了解です」


帰り道、スーパーに寄って買い物をして帰る。


先生とカートを押して挽き肉を選んでいると視線を感じた。


「…何ですか?」


「……いや、」


先生は穏やかな目で私を見てカートを奪う。


「選べたら行こうか」


「はい」


レジに並んで財布を出すと先に先生が払ってくれる。
そして籠を持ちサッカー台へ…


「先生お金」


「……そういうこと言わないでほしいんだけど」


「……すみません」


「それも怒る」


手際よくレジ袋に商品を詰め、先生が袋を持った。


「あ、袋くらい…」


「いいから行くよ」


足早にスーパーを出る先生の後を小走りで着いていく。


「“当たり前”って積み重ねなんだよな…」


「?」


「…いや、早くいろんなコトが当たり前になればいいのになって願望」


先生が私の手を取る。


ただでさえ多い荷物にレジ袋まで持って私の手を引く先生は大変なんじゃないかなって思った。



「大変じゃないですか?荷物いっぱいで」


「真優のことが大変なはずないだろ」


「………」


ズルいなぁ…
サラッとそんなこと言うなんて。



「真優のお母さんも料理上手かったよな」


「はい、うちのお母さんの料理美味しいんです」


「よく手伝ったりしたの?」


「小さい頃はね…でも中学高校は任せっきりでした」


「…お手伝いする真優可愛かったろうな」


「ハハっ、お母さんにはよく“手伝ってほしい年頃には全くしてくれないんだから!”って言われましたから…邪魔してたんじゃないですかね」


「でもいいよな、そういうの」



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