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恋セヨ乙女
第1章 プロローグ
「おはよ、なつ真優!」
「おはようゆら」
ひらひらと手を振る彼女は神崎ゆら。
この学校の幼稚園からエスカレーターで上がってきているいわゆる「お嬢様」。
ゆらは走って私たちのもとに来る。
ふわりと花のように甘い香りが漂った。
「ゆら…相変わらずいい匂い」
「なにソレ」
大人びたゆらは笑うと途端に可愛くなる。
そんなとこも含めてゆらは女の私から見ても完璧だ。
嫌みもなく美人で笑うと可愛くてお嬢様で、…しかもいい匂い。
「ゆら…ズルい」
こんな子を前にしてほだされない男はいないと私は断言する。
女の私がこれだけ萌えるんだもん、ゆらに惚れない男などいない。
「え?」
「今日も可愛くていい匂い!ゆらズルすぎるー!」
どうしようもないことに叫ぶ私にゆらは苦笑い。
ちなみになっちゃんは自分の体調で精一杯。
「そうかな。私は真優の方が羨ましいと思うけどな」
「なっ…!」
「真優のそういうストレートなとこが私はすごく羨ましいよ」
ゆらは少し眉を下げて笑った。
その笑みに違和感を抱きながらもそれを口にするまでは至らない。
「ゆ、ゆら!!」
ガバッとゆらに抱きつくとゆらは「キャッ」と可愛い悲鳴を上げた。
そんな私たちをなっちゃんは鼻をすすりながら冷めた目で見ている。
――――今日から始まる高校二年の新生活。
この日の私はまだ「恋」なんて知らずにいた。
「おはようゆら」
ひらひらと手を振る彼女は神崎ゆら。
この学校の幼稚園からエスカレーターで上がってきているいわゆる「お嬢様」。
ゆらは走って私たちのもとに来る。
ふわりと花のように甘い香りが漂った。
「ゆら…相変わらずいい匂い」
「なにソレ」
大人びたゆらは笑うと途端に可愛くなる。
そんなとこも含めてゆらは女の私から見ても完璧だ。
嫌みもなく美人で笑うと可愛くてお嬢様で、…しかもいい匂い。
「ゆら…ズルい」
こんな子を前にしてほだされない男はいないと私は断言する。
女の私がこれだけ萌えるんだもん、ゆらに惚れない男などいない。
「え?」
「今日も可愛くていい匂い!ゆらズルすぎるー!」
どうしようもないことに叫ぶ私にゆらは苦笑い。
ちなみになっちゃんは自分の体調で精一杯。
「そうかな。私は真優の方が羨ましいと思うけどな」
「なっ…!」
「真優のそういうストレートなとこが私はすごく羨ましいよ」
ゆらは少し眉を下げて笑った。
その笑みに違和感を抱きながらもそれを口にするまでは至らない。
「ゆ、ゆら!!」
ガバッとゆらに抱きつくとゆらは「キャッ」と可愛い悲鳴を上げた。
そんな私たちをなっちゃんは鼻をすすりながら冷めた目で見ている。
――――今日から始まる高校二年の新生活。
この日の私はまだ「恋」なんて知らずにいた。