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恋セヨ乙女
第27章 温泉へ行こう!
「…まあなんだ、旅館はラブホじゃないってことだな」


翌朝一番、言いにくそうに山瀬さんが口を開いた。


「そうよ、あんまり隣が激しいとやりにくいんだから頼むわよ先生」


「!!」


真っ赤になる私に対して先生は平然としたもので、


「そりゃ悪かったな」


と事もなさげに言った。


「ねえ、やっぱり高校の制服とか着せてるの?」


「着せてない」


「うん、でも“先生”ってちょっといいな…理穂今度俺と…」


「イヤ」


「全部言ってねーよ!?」



盛り上がる二人に気まずさを感じながら朝御飯を食べ、帰り支度を整える。


「楽しかったですね、こんなビッグなチョコもゲットできたし」



「一気に食べるなよ」


「食べませんよ」


この旅行、予想外に色んな事を考えて…でもそれで自分の気持ちが整理できたように思う。


「今度は二人で行くか…旅行」


「……」


「年末年始辺りで行く?」


「…なら先生のお誕生日も兼ねて」


「よく知ってたね」


「フフっ、当然ですよ」



胸を張ると先生が嬉しそうに笑った。



それからお土産を買って電車に乗って帰途に着く。
行きのテンションより帰りの方がマッタリしていて…ふいに思ったことを二人に聞いてみる。



「山瀬さんのプロポーズの言葉って何だったんですか?」



ふたりははた…と止まり考え込んだ。



「そういえばないわね」


「ないっけ?」


「ないない」


「………」



…これはいけないことを思い出させてしまったかも。



「で、でもプロポーズがなくてどうやって結婚に?」


「流れだよね」


「まあ…確かにな」



流れで結婚って…
私にはうまくイメージできなかった。


「ちなみに真優ちゃんは憧れのシチュエーションとかあるの?」


「えっ…考えたことないです」


「じゃあ今ちょっと考えてみて」


理穂さんがニコニコ私を急かした。



「プロポーズ…そうですね、真っ赤な薔薇の花束持って跪かれたり?」


「………」


「夜景の見えるレストランで指輪パカーって開いて“結婚しよう!”とか?」


「…だって。恭也、覚えた?」


「……しないから」


「別に期待してませんもん」



理穂さんたちと打ち解けた分、帰りの電車は早く感じる。





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