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第29章 エピローグ

結婚式が無事終わり、夏休みには新婚旅行に行った。


土地持ちな吉野家の母屋の隣に家を建て、秋には引っ越しもどうにか終わりやっと落ち着けると思った矢先に事件は起きる。



この年、先生は「自然科学部」を発足し、三人の部員を星座観察やらバードウオッチングやらに引き連れ行っていた。




時は12月…
その日も先生は「冬の星座観察」に出掛けていて…



でもその少し前から予感があった。


月のものが遅れていたり体調がグスグスしていたり。
病院に行くほどでもなく寝込むほどでもない。


そんな日々に思い立ってとある検査薬を買ってみる。



結果は陽性…
信じられない気持ちとやっぱりと思う気持ち、早く伝えたいような秘密にしていたいような複雑な思いで病院に行くと小さな命は確かに私に宿っていた。



病院で貰ったエコー写真はまだ人の形を成していない小さな小さな命の粒。



私はこの秘密を先生の誕生日プレゼントにすることにした。