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恋セヨ乙女
第8章 キスマーク
―――朝が来た。
駅を見上げ意を決する。
とにかく電車に乗らないことには始まらない。
ラッシュを避けていつもより早い時間に家を出たのできっと大丈夫。
自分に言い聞かせて改札をくぐるとその人に気づいた。
「先生…」
先生は私を一瞥する。
昨日、先生を意識してしまった私は姿を見るだけでドキドキして、挙動がおかしくなりそう。
それなのに嬉しくて慌てて駆け寄った。
「おはようございます。…どうしたんですか?」
「鈴村さん待ってたの」
「私?」
びっくりした。びっくりして次の言葉がでない。
「行くよ」
先生は先に歩き出す。
「ま、待ってください!」
大きな背中を慌てて追いかけた。
先生についてホームに並ぶ。
ドキドキしながら電車を待つ先生の横顔をそっと盗み見た。
もしかして心配して来てくれたのかな…
なんて思うと嬉しくないはずないわけで。
「だから…見るなって」
「ブッ!」
夕べみたいに突然先生が私の顔を掴んだ。
「…で、なに考えてたの?」
「えっと。もしかしたら心配して来てくれたのかなって」
掴まれた頬をさすりながら先生を見上げる。
「……」
「いい先生だなーって思いました。ありがとうございます、先生」
先生はしばらく黙ってむこうを向いてしまう。
「先生?」
先生を覗き込むように見ると耳が赤い。
「先生!もしかして照れ…ムグッ!」
「鈴村さんは一言多いんだよ!」
先生が私の頭を脇で抱えた。
な、なんですかこの展開は!!
なんかちょっと親しくなった気がして顔がにやける。
駅を見上げ意を決する。
とにかく電車に乗らないことには始まらない。
ラッシュを避けていつもより早い時間に家を出たのできっと大丈夫。
自分に言い聞かせて改札をくぐるとその人に気づいた。
「先生…」
先生は私を一瞥する。
昨日、先生を意識してしまった私は姿を見るだけでドキドキして、挙動がおかしくなりそう。
それなのに嬉しくて慌てて駆け寄った。
「おはようございます。…どうしたんですか?」
「鈴村さん待ってたの」
「私?」
びっくりした。びっくりして次の言葉がでない。
「行くよ」
先生は先に歩き出す。
「ま、待ってください!」
大きな背中を慌てて追いかけた。
先生についてホームに並ぶ。
ドキドキしながら電車を待つ先生の横顔をそっと盗み見た。
もしかして心配して来てくれたのかな…
なんて思うと嬉しくないはずないわけで。
「だから…見るなって」
「ブッ!」
夕べみたいに突然先生が私の顔を掴んだ。
「…で、なに考えてたの?」
「えっと。もしかしたら心配して来てくれたのかなって」
掴まれた頬をさすりながら先生を見上げる。
「……」
「いい先生だなーって思いました。ありがとうございます、先生」
先生はしばらく黙ってむこうを向いてしまう。
「先生?」
先生を覗き込むように見ると耳が赤い。
「先生!もしかして照れ…ムグッ!」
「鈴村さんは一言多いんだよ!」
先生が私の頭を脇で抱えた。
な、なんですかこの展開は!!
なんかちょっと親しくなった気がして顔がにやける。