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恋セヨ乙女
第11章 もうひとつの夜
「珍しいこともあるもんだと思ったら」
「………」
シャッとカーテンを閉めて振り返ると恭也が目を反らした。
恭也が私の家に来ると言いだした。
それはとても珍しいこと。
『お前の部屋は落ち着かない』恭也はいつもそう言ってたから。
私も自分のテリトリーを侵されるのは苦手だから丁度良いけど…
こう分かりやすくされたら面白くないのも事実。
ソファに座る恭也の首に腕を回して膝に座った。
「ねぇ恭也、シたくなっちゃった」
「昨日しただろ」
釣れない恭也。でも今日の私は『そうですか』なんて引き下がらない。
気分が乗らないならその気にさせればいい。
角度をつけて恭也にキスする。
柔らかい恭也の唇を食み、徐々に官能の渦に引き込んでいく。
「鞠華、」
「………」
「鞠華」
恭也が私を剥がした。
それでも私は懲りもせずに恭也にキスする。
髪を撫で、頬を撫で、胸を撫で…
恭也はしばらくされるがままになっていたけれど、突然何かを振りきるように激しく私の唇を貪り始めた。
キスと息遣いだけが聞こえる。
恭也の手のひらがゆっくりと腿を這い上がる。
RRRRR…
意識の向こうで携帯の着信音が聞こえた。
この着信音…
ハッと我に返り恭也を押し退ける。
そしてテーブルの上にあったそれを慌てて取った。
「もしもし」
『もしもし鞠華?今大丈夫?』
それは私の通うダンススタジオの先生。
「はい」
『ちょっとダンサーの空きがでちゃったんで出れる人探してほしいって頼まれたんだけど』
――――それは今人気のアーティストのツアーダンサーの仕事。
日にちも問題ない、断る理由もない。
何より世界進出もしているアーティストのバックダンス。
私は二つ返事でオッケーする。
『良かった。この話聞いたとき鞠華にお願いしたいって思ったんだよね。じゃあ詳しいことはまた後で連絡するから』
「はい、ありがとうございます」
電話を切って恭也の方を振り向いた。
「恭也、またしばらく留守にするわね」
「………」
シャッとカーテンを閉めて振り返ると恭也が目を反らした。
恭也が私の家に来ると言いだした。
それはとても珍しいこと。
『お前の部屋は落ち着かない』恭也はいつもそう言ってたから。
私も自分のテリトリーを侵されるのは苦手だから丁度良いけど…
こう分かりやすくされたら面白くないのも事実。
ソファに座る恭也の首に腕を回して膝に座った。
「ねぇ恭也、シたくなっちゃった」
「昨日しただろ」
釣れない恭也。でも今日の私は『そうですか』なんて引き下がらない。
気分が乗らないならその気にさせればいい。
角度をつけて恭也にキスする。
柔らかい恭也の唇を食み、徐々に官能の渦に引き込んでいく。
「鞠華、」
「………」
「鞠華」
恭也が私を剥がした。
それでも私は懲りもせずに恭也にキスする。
髪を撫で、頬を撫で、胸を撫で…
恭也はしばらくされるがままになっていたけれど、突然何かを振りきるように激しく私の唇を貪り始めた。
キスと息遣いだけが聞こえる。
恭也の手のひらがゆっくりと腿を這い上がる。
RRRRR…
意識の向こうで携帯の着信音が聞こえた。
この着信音…
ハッと我に返り恭也を押し退ける。
そしてテーブルの上にあったそれを慌てて取った。
「もしもし」
『もしもし鞠華?今大丈夫?』
それは私の通うダンススタジオの先生。
「はい」
『ちょっとダンサーの空きがでちゃったんで出れる人探してほしいって頼まれたんだけど』
――――それは今人気のアーティストのツアーダンサーの仕事。
日にちも問題ない、断る理由もない。
何より世界進出もしているアーティストのバックダンス。
私は二つ返事でオッケーする。
『良かった。この話聞いたとき鞠華にお願いしたいって思ったんだよね。じゃあ詳しいことはまた後で連絡するから』
「はい、ありがとうございます」
電話を切って恭也の方を振り向いた。
「恭也、またしばらく留守にするわね」