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人妻コレクション~他人に抱かれる妻たち
第6章 法子~部下との取引
思いがけず、チャンスをくれたのは部下の田島だった。

「有沢さん、一度、家族で旅行にでも行きませんか?」

普段の彼から、想像もできないような提案だった。

「どうしたんだ、突然?」

「いろいろとお世話になってますから、一度くらいどうかと思いまして」

少し前に、年次の昇給措置が終わっていた。

上司として、私は不満が多いものの、田島にはやや甘い評価を与えていた。

それもあって、多少の昇給につながったらしい。

どうやら部下は、それを理由として旅行などを企画したようだ。

「もちろんいいけど、でも、招待なんてことはやめてくれよ」

「とてもそんなことはできません。ただ安くなる旅館を知ってますので」

彼が提案したのは、都心からかなり離れた山間部にある、小さな旅館だった。

温泉地でもない、これといった特色もない宿だが、雰囲気はよさそうだった。

「妻も有沢さんには是非日頃の礼をしたいと言っていますので」

「そうかい? 別に何もしてないけど、まあせっかくそう言ってくれるなら」

迷うことなく、私はその提案を受けた。

密かなもくろみもあり、娘は家内の実家に預け、私は妻と共に参加した。

週末、1泊の旅行である。

「主人がいつもお世話になっております」

出発の朝、私は田島の妻に久々に会った。

以前にも増して、その美貌には拍車がかかっているようだ。

「こちらこそ、ご主人にはいろいろ助けてもらってますよ」

彼の妻の体を見つめながら、私は冷静な様子を装ってそう答えた。

妻が同行しているにもかかわらず、私はその夜の計画で既に頭がいっぱいだった。
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