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第7章 麻由子～夫の浮気相手、その夫

彼女には、光彦が最初で唯一の男だった。

他の恋愛経験はまるでない。

その光彦も、それほど情熱的に妻の肉体を求めてくるタイプではない。

抜群の美人とはいえないまでも、麻由子にはどこか魅力があった。

それは年を重ねるほどに、滲み出てきた。

男好きするような、そんな雰囲気が麻由子には濃厚にあった。

それほど肉感的ではないまでも、その肢体には女の香りが色濃く漂っている。

巨乳ではないが、しかし、控えめながら美乳といえる胸の膨らみがある。

両脚は長く、僅かに贅肉を備え始めたことが逆に熟女の色気を強めている。

だが、麻由子は夜の営みに関心はなかった。

夫の要求が少なくとも、何の不満もなかった。

そんな夫が、しかし、別の女にはめられているとなると、話は別だ。

仕事一辺倒で、女遊びなど知らない夫なのだ。

キャバクラ嬢などの手にかかれば、簡単にだまされてしまうはずだ。

許せないわ・・・・・・

麻由子は、思い切ってその店に足を運ぼうとした。

だが、そこで会ってもあまり意味がないような気がした。

それよりも、こうするほうがいいわ。

麻由子は、かすみという名の女が夫と住む、自宅を急襲することにした。