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人妻コレクション~他人に抱かれる妻たち
第11章 千恵子~豪華クルーズ船にて
軽装に着替えた透は、菊枝と落ち合った。

菊枝は純白のシャツにホットパンツという姿だった。

熟女らしく豊満な肉体の持ち主である菊枝。

意外に脚も長く魅力的であることを、透は知った。

「菊枝さん、お綺麗ですよ」

「奥様より素敵かしら」

「どうでしょうか」

「意地悪ね」

笑みを浮かべながら、菊枝は恋人同士のように腕を絡めてきた。

その若々しいルックスに、無理をしている気配はまるでない。

「本当にお若いですね、菊枝さんは」

「こんなゲームばかりしてるからよ」

くすくす笑いながら透のシャツの下に手を滑り込ませてくる。

恐らくそうなのだ。

だとしたら、敬一も若さを維持しているということなのか。

二人は船内最高級のイタリアンレストランを夕食の場に選んだ。

カジュアルな格好ではあったが、二人は店に入ることができた。

テーブルにつくなり、菊枝が透の腕をつつく。

「気が合うわね、私たち」

菊枝の視線の先に、敬一と千恵子が既に先客としていた。

妻は、上品なドレススタイルのワンピースに身を包んでいる。

「素敵だわ、奥様」

戸惑いながら、透はメニューを手にした。

男と妻は、少し離れた先のテーブルにいる。

午後6時を過ぎたところで、まだ客は少ない。

敬一が透たちに気づいたのか、笑顔で軽く手を挙げた。

「ばれちゃったわよ、透さん。お店替えましょうか」

菊枝の誘いに、透は少し迷った後、答えた。

「このままでいいですよ、私は」

「奥様のことが心配なのね」

「そういうわけじゃ・・・・」

菊枝の指摘を否定しながらも、透は妻のテーブルを観察した。

そして、ある事実に気づいた。

彼らはワインを頼んでいた。

グラスは敬一だけでなく、妻の前にも置かれている。

この旅行で、夫と一緒の席ではアルコールを頼まなかった妻。

それが今夜、敬一と一緒にワインを飲んでいるのだ。

透に見せつけるように、敬一はワイングラスで千恵子に乾杯を促した。

昼間とは異なり、妻は緊張を緩めた表情でグラスを掲げ、音を鳴らす。

そして、金色の酒を喉に流した。

「奥様、昨夜は飲んでらっしゃらなかったわよね」

「え、ええ・・・・」

ぼんやりと答える透。

千恵子は、透のテーブルをちらりと見て、すぐに視線を敬一に移した。
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