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第11章 千恵子～豪華クルーズ船にて

鏡台に両手を突き、千恵子はバックから敬一に濃密に愛された。

汗と蜜にまみれた男女が、動物の姿に戻ったように息を乱し、互いを求めあう。

かかとをあげ、長い美脚を震わせながら、人妻は初めて知る快楽に溺れた。

「千恵子さん、素晴らしいですよ」

時間をかけて背後から愛し続けた人妻の裸体を、男は再び解放する。

そして、ベッド上に仰向けに横にし、濡れた肢体を抱きしめる。

「敬一さん、早く・・・」

苦しげな喘ぎを漏らしながら、千恵子は自ら手を伸ばし、男を引き寄せる。

脚を広げた人妻の秘所に、男のものが再び、深々と挿入される。

「ああんっ・・・・・」

悦びの息を漏らす人妻。

敬一が千恵子を見おろしながら、強く腰を押し出していく。

「あっ！・・・・、あっ！・・・・、あっ！・・・・・・」

敬一の臀部に指を這わせき、千恵子は裸体を震わせていく。

唇を噛み、首を振りながら、屈服するように顎をあげる。

快楽で顔を歪ませ、上にいる男をうっとりと見つめる。

女の意味を初めて知った人妻の悦びの色が、瞳に色濃く浮かんでいる。

敬一の汗の滴が、千恵子の乳房の深い谷間に落下する。

次第に、男の腰のピッチが加速していく。

年齢を全く感じさせない、男の強暴な責め。

「ああっ・・・・、あっ・・・・・、ああっ、もう・・・・・」

彼の裸体に爪を食い込ませ、何かを拒絶するように激しく首を振る人妻。

ぴんと勃った乳首を男がしゃぶり、千恵子の両肩を押さえつける。

「いきますよ、千恵子さん」

「あっ・・・・、ああっ・・・・・・・」

その吐息は、もう声にならなかった。

唇を開き、苦しげに酸素を求めながら、人妻は歓喜に顎をあげた。

「ああっ、千恵子さん」

敬一が叫ぶようにうめき、最後に腰を何度か打ち付けた。

びくっ、びくっ、と人妻の裸体が震えた。

背中を反らせ、乳房を上方に突き出す。

太腿に力が注がれ、男の腰を強く締め付けた。

その瞬間、男が最奥部にまで腰を押し出し、その状態でぐいぐいと力を与えた。

最後の間際、汗を浮かべた千恵子が感極まった様子で声を漏らした。

「あっ・・・・・、ああっ、イクっ・・・・・・・」

そして、人妻の全身が最後の痙攣を示し、エクスタシーに満たされた。

ハアハアという、男女の深い息遣いだけが、室内をいつまでも満たしていた。