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人妻コレクション~他人に抱かれる妻たち
第12章 泉~遠い昔の記憶
荒木の母親の小さな、しかし鋭い声がした。

「やめてください」

「こんないい体してるじゃないか、奥さん」

「いやっ・・・・、いやです・・・・・」

「怒った顔がまた色っぽいねえ、奥さん」

「・・・・・・」

「旦那があれじゃあ、この体も男とは随分ご無沙汰なはずだ」

「いやっ・・・・・」

「欲しいんだろう、奥さん。女盛りの体が毎晩うずくんじゃないのかい」

「やっ・・・・・、やめてくださいっ・・・・・・・・」

「おとなしくしてな、奥さん」

しばらくの沈黙が続いた。

私は、激しく鼓動を高めたまま、息を潜めてふすまのこちら側にいた。

一瞬、かすかな息遣いが聞こえた。

荒木の母親が漏らしたものだった。

その直後、二人の体がいったん離れるような気配が伝わってきた。

男の拘束から、母親が逃げたのだ。

男は、しかし、それ以上無理な行動をしないようだった。

二人がにらみ合うような沈黙がしばらく続いた後、荒木の母親が言った。

「お願いです・・・・、お引き取りください・・・・」

「金は用意できるのかい、奥さん」

「月末までには必ず用意しますので、今日のところは・・・・・」

「月末だね、奥さん。大家にそう伝えていいんだな」

「え、ええ・・・・・・」

「次に約束を破ったらどうなるか、ちゃんと考えておくんだな」

「・・・・・」

「あの大家が何を望んでいるか、奥さん、わかってるだろう」

やがて、男が床を踏み鳴らしながら、アパートを出ていく気配がした。

形容できない熱い感情が、私の全身を沸騰させている。

私は何かに突き動かされるように、勢いよくふすまを開けた。

荒木の母親が、テーブルに顔を伏せ、肩を震わせていた。
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