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人妻コレクション~他人に抱かれる妻たち
第12章 泉~遠い昔の記憶
一度捉えられた舌先が男から解放されることはなかった。

裸体となった荒木の母親の両脚の合間に、男の右膝が割り込むように入っている。

突起した乳首をつままれる度に、彼女の肢体が妖しく震える。

同時に、人妻は男にディープキスを許していた。

瞳を閉じたまま、荒木の母親は大家と舌を濃厚に絡めあっていく。

私は初め、彼女が男の侵入に抵抗しようと舌を動かしていると思っていた。

いや、実際にそうだったはずだ。

人妻は細い腕で男の胸板を上に押しやろうとするような動きさえ見せた。

いやらしく舌を口内に入れてくる男に、彼女は唇を僅かに開きながらも、舌先で何度も押し返そうとした。

だが、時間をかけて男が乳房を愛撫し、膝をぐいぐいと動かしていくうちに、形勢は変わっていった。

次第に息を乱し始めた荒木の母親。

男の舌先を許し、いつしか、自分からそれを確かめるように舌を僅かに動かし始めているようだった。

人妻の唇の隙間から、ちょろちょろと舌先が動くのが見えた。

それは、荒木の母親が、戸惑いながらも男を刺激しているように思えた。

男は明らかにそれに喜び、更にねっとりとした愛撫を女の全身に与えていく。

「奥さん、もうこんなですよ」

男が荒木の母親の右手を、己の股間に強引に誘導する。

私からはそこは死角だった。

人妻の右手がそこに引き寄せられ、そして止まった。

その瞬間、荒木の母親は顔を歪ませ、瞳を閉じたまま顔を激しく横に振った。
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