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人妻コレクション~他人に抱かれる妻たち
第14章 瞳~図書館での出来事
翌日、いつものように瞳は図書館に向かった。

昨夜、刻み込まれた快楽の気配が、まだ肉体に残っている。

私、いったい・・・・・

自分自身を責めながら、瞳は司書としてカウンターに座った。

「今日はいつになく綺麗ね」

隣から、山内がさりげなく瞳にささやいてくる。

「えっ?」

「何だか男が放っておけない雰囲気が漂ってるわよ」

「そんな・・・・」

「26歳の若妻だもんねえ。海の向こうのご主人も心配よ、きっと」

瞳は夫の姿を思い起こした。

昨夜の秘められた行為。

自分の指先で刺激しただけで、私、あんなに濡れて・・・・・

火照った肉体で、最後の瞬間、私は「彼」に犯されることを想像していた。

そのことが、夫への深い罪悪感に繋がっていた。

自分がこんな淫らな妄想に耽るなんて・・・・・

理性をしっかり保って、残りの3か月を過ごすのよ。

夫のもとに行き、抱いてもらえば、この混乱を忘れることができる・・・・。

でも・・・・

「山内さん、私、本を戻してきますね」

カウンターに、利用者が返却した本が堆積している。

瞳は山内に声をかけると、台車を押しながら、カウンターを離れた。

一人きりで、少し落ち着きたい気分だった。

長く、細い脚にデニムがよく似合っている。

館内をゆっくり巡りながら、瞳は本をそれぞれの棚に戻していった。

そして、無意識のうちに、瞳はあの場所へと舞い戻った。

西洋古典文学の一画は、彼が借りた本が多く所蔵されている場所だ。

個人データを盗み見した瞳は、その事実を忘れることができない。

まだ午前であり、周囲には人気はない。

館内の静寂に溶け込むように、瞳はそっと棚に近づいていった。

昨夜の本は、まだアパートに置いてある。

記憶をたどりながら、瞳は彼が過去に借りた他の本を探した。

「凌辱の彼方」

その意味深なタイトルの本は、彼の利用データに確かにあった。

もう一度周囲を見つめ、瞳はそっとそれを手にした。

そこに描かれた中世貴族たちの性の戯れの話に次第に引き込まれていく。

いやらしい・・・・・、いやっ・・・・・・

鼓動の高鳴りを感じつつ、瞳はその本を置くことができなかった。

そのとき。

瞳はデニム越しに、ヒップに手が置かれることを感じた。

「振り向かないで」

背後からささやいてきたのは、彼だった。
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