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人妻コレクション~他人に抱かれる妻たち
第14章 瞳~図書館での出来事
夜の図書館には特別な空気があった。

無防備な女性にはなおさらだった。

「最後に館内を回らないと」

午後9時を過ぎている。

書棚を行き来し、乱れた館内の整理を終えた瞳。

受付の残務処理にも区切りをつけた。

山内、そして他のスタッフは既に退館している。

規定では、施錠前に最終の館内警備を行うことになっていた。

一部の照明が消された館内。

薄暗い館内を、瞳は懐中電灯を手に、ゆっくり巡回し始めた。

「これが最後の閉館担当ね」

数日後、瞳は日本を旅立つ。

海外にいる夫に合流するのだ。

結婚直後、すぐに夫と離れた瞳。

もちろん、早く会いたい。

でも、私の体は本当にそれを・・・・

「もう変なことは考えないって誓ったはず」

瞳は声に出してそう言うと、歩くペースを少し早めた。

純白のシャツに、ベージュ色のタイトスカート。

小ぶりながら形よく盛り上がった胸元。

誰かを誘うように丸みを帯びたヒップ。

白い美脚がなまめかしく光っている。

清楚な図書館司書そのままの装いで、瞳は館内を巡っていく。

物音ひとつしない。

薄闇に包まれた書棚、館内の備品が、妙に愛おしく感じられる。

「寂しいな・・・・」

僅か半年ほどの勤務。

でも、この図書館への思い入れは深い。

それが彼のせいであることに、瞳は気づかぬふりをしている。

「1階は大丈夫ね」

薄暗い階段を昇り、瞳は2階へと向かった。

1階と同様、そこも異常はなかった。

全ての確認を終えた瞳は、2階最奥部の書棚を見つめた。

あの日、彼に初めての快楽を教えられた場所。

瞳は、何かに吸い寄せられるようにそこに向かった。

懐中電灯で照らしながら、その本を探す。

半年前、彼に初めて教えられた本。

誰もいない夜の図書館。

記憶にあるページを開き、瞳はイラストを見つめた。

猿ぐつわをされ、凌辱される美しき王妃の姿。

苦悶する表情には、濃厚な快楽が宿っている気がする。

早く帰らないと・・・・

そう思いながらも、瞳は密かに唇を噛んだ。

既にスカートの奥には妖しげな熱がゆらめいている。

猥雑なイラストから目を離すことができない。

いやらしいっ、こんな格好で・・・・

息苦しさと共に、激しく高鳴る鼓動が人妻を包む。

そのときだった。

瞳の口が、後方から伸びてきた手に塞がれた。
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