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人妻コレクション~他人に抱かれる妻たち
第15章 礼子~夫の部下達との一夜
女としての楽しみ。
石野も片平も子供ではない。
桐嶋が言わんとすることは、勿論わかるような気がする。
だが、いくら酒の席とはいえ、部長がそんなことを言い出すとは。
冷静に仕事を運び、鋭い判断で部を引っ張るいつもの彼の姿とは、少し違う。
そこには、妻との関係に思い悩む一人の男がいた。
「結婚してからずっとかもしれないが」
少し気が楽になったのだろうか。
桐嶋はためらうことなく、説明を続けた。
「妻は女としての喜びを知らぬままここまで来てしまったような気がする」
「別に夫婦仲が悪かったわけではないんですよね」
石野も片平も、そんな噂を聞いたこともなければ、兆候を感じたこともない。
「仲が悪いわけではないが、もっと構ってやるべきだったのかもしれないな」
「ずっと放っておいた、と」
「女としてはそれはあまり幸せなことじゃない」
二人の部下は想像する。
まだ知らぬ、上司の妻を。
美しいという噂の、43歳の女性の姿を。
「もう何年も寝室は別なんだ」
ぽつりとそう漏らす桐嶋の姿に、二人は言葉を返すこともできなかった。
「仕事がある俺は外の世界にいやでも触れることができる。だが、妻は違う」
「・・・・・」
「既婚者である以上、遊びまわることもできない。そもそも、妻は真面目でおとなしいからね。そんなタイプでもない」
「だから私たち二人に」
桐嶋ははっきりとうなずき、部下の二人にビールを注いだ。
「たまには若くてハンサムな男二人と時間を過ごすのも、妻にはいい刺激になるんじゃないか。そう思ったんだよ」
「しかし、花火大会の夜にですか?」
ビールを飲みながらも、片平がまだ戸惑っているように、そう訊いた。
「妻を連れだしてやってくれないか」
「花火大会にですか」
「ああ。一晩、妻の相手をしてもらいたい」
「・・・・・」
「最近では滅多に口にしないが、酒も飲めないわけじゃない。夜をどう過ごすかは、二人に任せる」
「しかし、奥様のほうは」
石野が、ずっと疑問に思っていたことを口にした。
「大丈夫だ。二人が遊びに行くと、俺のほうから説明しておく」
「部長・・・・」
「妻をたっぷり楽しませてやってくれ」
桐嶋の差し出すグラスに、二人は自分たちのグラスを合わせるしかなかった。
石野も片平も子供ではない。
桐嶋が言わんとすることは、勿論わかるような気がする。
だが、いくら酒の席とはいえ、部長がそんなことを言い出すとは。
冷静に仕事を運び、鋭い判断で部を引っ張るいつもの彼の姿とは、少し違う。
そこには、妻との関係に思い悩む一人の男がいた。
「結婚してからずっとかもしれないが」
少し気が楽になったのだろうか。
桐嶋はためらうことなく、説明を続けた。
「妻は女としての喜びを知らぬままここまで来てしまったような気がする」
「別に夫婦仲が悪かったわけではないんですよね」
石野も片平も、そんな噂を聞いたこともなければ、兆候を感じたこともない。
「仲が悪いわけではないが、もっと構ってやるべきだったのかもしれないな」
「ずっと放っておいた、と」
「女としてはそれはあまり幸せなことじゃない」
二人の部下は想像する。
まだ知らぬ、上司の妻を。
美しいという噂の、43歳の女性の姿を。
「もう何年も寝室は別なんだ」
ぽつりとそう漏らす桐嶋の姿に、二人は言葉を返すこともできなかった。
「仕事がある俺は外の世界にいやでも触れることができる。だが、妻は違う」
「・・・・・」
「既婚者である以上、遊びまわることもできない。そもそも、妻は真面目でおとなしいからね。そんなタイプでもない」
「だから私たち二人に」
桐嶋ははっきりとうなずき、部下の二人にビールを注いだ。
「たまには若くてハンサムな男二人と時間を過ごすのも、妻にはいい刺激になるんじゃないか。そう思ったんだよ」
「しかし、花火大会の夜にですか?」
ビールを飲みながらも、片平がまだ戸惑っているように、そう訊いた。
「妻を連れだしてやってくれないか」
「花火大会にですか」
「ああ。一晩、妻の相手をしてもらいたい」
「・・・・・」
「最近では滅多に口にしないが、酒も飲めないわけじゃない。夜をどう過ごすかは、二人に任せる」
「しかし、奥様のほうは」
石野が、ずっと疑問に思っていたことを口にした。
「大丈夫だ。二人が遊びに行くと、俺のほうから説明しておく」
「部長・・・・」
「妻をたっぷり楽しませてやってくれ」
桐嶋の差し出すグラスに、二人は自分たちのグラスを合わせるしかなかった。