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人妻コレクション~他人に抱かれる妻たち
第15章 礼子~夫の部下達との一夜
「奥様、凄くお似合いですよ」
石野はテーブルから立ち上がり、感嘆するように声を漏らした。
濃い緑色であしらった古典柄の麻の葉をベースにした艶やかな浴衣。
肌色の帯が締められた人妻の腰つきが、妙に色っぽい。
そして、丁寧に束ねられた黒髪。
石野の言葉に、礼子は顔を赤らめながら、視線を逸らす。
「そうかしら・・・・」
「お綺麗です」
片平の言葉に、礼子はかすかに首を振るような仕草を見せる。
「そんなに見ないでください。何だか恥ずかしいわ」
「素敵な浴衣をお持ちなんですね」
「もう随分昔のものなんですよ。着れるかどうか、少し心配だったけど」
「奥様のようなスタイルなら心配無用ですよ」
そう言った後、差し出がましい自分の言葉を後悔するように、片平が戸惑いの色を顔に浮かべる。
「いかがでしたか、お鮨は」
「とてもおいしかったです」
「どうしましょう、そろそろ行ったほうがいいのかしら」
花火大会の開催時間は午後7時から8時半の予定だ。
石野は時計を見た。
既に6時半を過ぎている。
「そうですね。参りましょうか」
そして、3人は揃って家を出た。
紅い鼻緒の桐下駄を履いた礼子の歩く音が、夏の夕暮れの情緒を深めていく。
礼子を先頭に、3人は会話を交わすこともなく歩き続けた。
会場となる河原までは10分程度だった。
既にその辺りは大群衆ともいえるほどの人で溢れかえっている。
「凄い人ね」
礼子が戸惑ったように声を漏らす。
「こんなに見にくるのか」
片平がつぶやく背後で、石野は周辺を観察し、礼子に言った。
「奥様、この辺りは屋台が密集してますから、河原の奥に行けば3名分のスペースくらいあるかもしれませんよ」
「そうかもしれませんね」
「私が案内します」
「じゃ、甘えていいかしら」
人ごみをかき分けるように、石野が先頭に立って歩き始める。
そのすぐ後に礼子、そして片平が続く。
朝の通勤駅にいるような混雑だ。
周囲の人々と接しながら、石野は巧みに前進を続けた。
「奥様、大丈夫ですか」
「待って・・・・、はぐれそうですから・・・・」
不安げな声でそう漏らす礼子に、石野が声をかけた。
「私の腕を掴んでください」
そう言って、石野は右手を差し出した。
礼子は少しためらいながらも、彼の肘のあたりを白い指先で掴んだ。
石野はテーブルから立ち上がり、感嘆するように声を漏らした。
濃い緑色であしらった古典柄の麻の葉をベースにした艶やかな浴衣。
肌色の帯が締められた人妻の腰つきが、妙に色っぽい。
そして、丁寧に束ねられた黒髪。
石野の言葉に、礼子は顔を赤らめながら、視線を逸らす。
「そうかしら・・・・」
「お綺麗です」
片平の言葉に、礼子はかすかに首を振るような仕草を見せる。
「そんなに見ないでください。何だか恥ずかしいわ」
「素敵な浴衣をお持ちなんですね」
「もう随分昔のものなんですよ。着れるかどうか、少し心配だったけど」
「奥様のようなスタイルなら心配無用ですよ」
そう言った後、差し出がましい自分の言葉を後悔するように、片平が戸惑いの色を顔に浮かべる。
「いかがでしたか、お鮨は」
「とてもおいしかったです」
「どうしましょう、そろそろ行ったほうがいいのかしら」
花火大会の開催時間は午後7時から8時半の予定だ。
石野は時計を見た。
既に6時半を過ぎている。
「そうですね。参りましょうか」
そして、3人は揃って家を出た。
紅い鼻緒の桐下駄を履いた礼子の歩く音が、夏の夕暮れの情緒を深めていく。
礼子を先頭に、3人は会話を交わすこともなく歩き続けた。
会場となる河原までは10分程度だった。
既にその辺りは大群衆ともいえるほどの人で溢れかえっている。
「凄い人ね」
礼子が戸惑ったように声を漏らす。
「こんなに見にくるのか」
片平がつぶやく背後で、石野は周辺を観察し、礼子に言った。
「奥様、この辺りは屋台が密集してますから、河原の奥に行けば3名分のスペースくらいあるかもしれませんよ」
「そうかもしれませんね」
「私が案内します」
「じゃ、甘えていいかしら」
人ごみをかき分けるように、石野が先頭に立って歩き始める。
そのすぐ後に礼子、そして片平が続く。
朝の通勤駅にいるような混雑だ。
周囲の人々と接しながら、石野は巧みに前進を続けた。
「奥様、大丈夫ですか」
「待って・・・・、はぐれそうですから・・・・」
不安げな声でそう漏らす礼子に、石野が声をかけた。
「私の腕を掴んでください」
そう言って、石野は右手を差し出した。
礼子は少しためらいながらも、彼の肘のあたりを白い指先で掴んだ。