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人妻コレクション~他人に抱かれる妻たち
第15章 礼子~夫の部下達との一夜
先に進めば進むほど、混雑はひどくなった。
薄暗くなった河原が、花火を待つ客で溢れかえっている。
石野の肘のあたりを掴み、礼子は何とか後をついていく。
片平もまた、背後から上司の妻を守るように続いた。
「奥様、あちらにスペースがあるようです」
腕を掴む礼子を安心させるように、石野が声をかけた。
そのときだった。
「待って・・・・」
礼子が体勢をふらつかせて、助けを求めるように声を漏らした。
「どうしましたか?」
「下駄が何かに引っかかったみたい・・・・」
混雑の中、座ってしまうほどに礼子の躰が沈む。
石野の腕から、礼子の指が離れる。
「奥様、さあ」
再び、石野が礼子の顔の前に手を差し伸べた。
「すみません・・・・」
今度は彼の手を握りしめ、礼子は懸命に立ち上がろうとする。
ふらついた人妻の躰を抱えあげるように、背後の片平が両手を腰に添える。
「ありがとう・・・・」
「奥様、あと少しです」
石野は礼子の手を引きながら、再び歩き始めた。
少しずつ人が減り、歩くペースにも余裕が出てくる。
汗ばむような緊張を感じながら、石野は上司の妻の手を握り続けた。
礼子のほうからその気配が感じられたなら、石野はすぐに手を放すつもりだった。
だが、石野は感じていた。
人妻が確かな意志を持って、手を握りしめてくることを。
いつしか、石野は礼子の白い手を強く握り返していた。
「あそこがいいんじゃないでしょうか」
薄闇の中、スペースが空いた芝の一画が見えた。
そこにたどり着いた礼子は、我に返るように石野の手を放した。
「奥様、この上にお座りください」
片平がタオル地のハンカチを芝に敷く。
「悪いわ・・・・」
「芝は乾いてるみたいですけど。さあ」
「ありがとう・・・・」
礼子を真ん中にし、二人もまたそこに腰を下ろす。
周囲には多くの花火客がいた。
家族連れもいれば、恋人同士のように寄り添う二人の姿もあった。
二人は気づいた。
礼子がそんなカップルの様子をどこか羨むように見つめていることに。
完全な闇が訪れようとしている。
「そろそろですね、奥様」
「楽しみだわ」
やがて、花火の打ち上げが始まった。
二人は礼子が心からの笑みを浮かべるのを初めて見た。
夜空を彩る花火の光線に、浴衣姿の人妻がなまめかしく映えた。
薄暗くなった河原が、花火を待つ客で溢れかえっている。
石野の肘のあたりを掴み、礼子は何とか後をついていく。
片平もまた、背後から上司の妻を守るように続いた。
「奥様、あちらにスペースがあるようです」
腕を掴む礼子を安心させるように、石野が声をかけた。
そのときだった。
「待って・・・・」
礼子が体勢をふらつかせて、助けを求めるように声を漏らした。
「どうしましたか?」
「下駄が何かに引っかかったみたい・・・・」
混雑の中、座ってしまうほどに礼子の躰が沈む。
石野の腕から、礼子の指が離れる。
「奥様、さあ」
再び、石野が礼子の顔の前に手を差し伸べた。
「すみません・・・・」
今度は彼の手を握りしめ、礼子は懸命に立ち上がろうとする。
ふらついた人妻の躰を抱えあげるように、背後の片平が両手を腰に添える。
「ありがとう・・・・」
「奥様、あと少しです」
石野は礼子の手を引きながら、再び歩き始めた。
少しずつ人が減り、歩くペースにも余裕が出てくる。
汗ばむような緊張を感じながら、石野は上司の妻の手を握り続けた。
礼子のほうからその気配が感じられたなら、石野はすぐに手を放すつもりだった。
だが、石野は感じていた。
人妻が確かな意志を持って、手を握りしめてくることを。
いつしか、石野は礼子の白い手を強く握り返していた。
「あそこがいいんじゃないでしょうか」
薄闇の中、スペースが空いた芝の一画が見えた。
そこにたどり着いた礼子は、我に返るように石野の手を放した。
「奥様、この上にお座りください」
片平がタオル地のハンカチを芝に敷く。
「悪いわ・・・・」
「芝は乾いてるみたいですけど。さあ」
「ありがとう・・・・」
礼子を真ん中にし、二人もまたそこに腰を下ろす。
周囲には多くの花火客がいた。
家族連れもいれば、恋人同士のように寄り添う二人の姿もあった。
二人は気づいた。
礼子がそんなカップルの様子をどこか羨むように見つめていることに。
完全な闇が訪れようとしている。
「そろそろですね、奥様」
「楽しみだわ」
やがて、花火の打ち上げが始まった。
二人は礼子が心からの笑みを浮かべるのを初めて見た。
夜空を彩る花火の光線に、浴衣姿の人妻がなまめかしく映えた。