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人妻コレクション~他人に抱かれる妻たち
第15章 礼子~夫の部下達との一夜
上司の言葉に嘘はなかった。
礼子は酒が飲めないわけではなかった。
「おいしいわ、このワイン」
白ワインを口にする上司の妻を、石野と片平がまぶしそうに見つめる。
「普段はお酒はあまり?」
「ええ。主人も家ではほとんど飲まないから」
二人は、夫婦間の微妙な関係を改めて感じた。
「もう1杯いただこうかしら」
「僕たちも付き合います」
3人はワインと共に、会話を進めていった。
石野と片平は変わらず、大型のソファに並んで座っている。
礼子は一人用のソファに浴衣姿のまま、姿勢よく腰を沈めていた。
ふと、会話が止まった。
礼子が黙ったまま、グラスを見つめている。
二人は何か言うべきだと思った。
だが、目の前にいる人妻のほうが、何かを言おうと迷っているように見えた。
しばらくの後、礼子が小さな声で言った。
「主人は何て言ったのかしら」
「えっ?」
「今夜のこと」
「今夜のこと、ですか」
「お二人をどんな風に誘ったの、主人は?」
二人の部下は戸惑うように互いを見た。
言ってしまっていいのだろうか。
だが、もう隠すような関係ではないのかもしれない。
石野が言った。
「奥様には気晴らしが必要じゃないか、と」
彼の言葉に、礼子の表情に陰が走った。
「それだけ?」
「少し言いにくいんですが」
「いいわ。言ってみて」
人妻の言葉には、抗いがたい、命令ともいえる雰囲気があった。
「奥様に女としての楽しみを思い出してほしい、って」
礼子は言葉を返すことなく、静かにワインを飲んだ。
しばらくの沈黙の後、石野が口を開いた。
「すみません、変な・・・」
「いいのよ」
「・・・・・」
「嘘じゃないから」
かすかな笑みを浮かべ、礼子はグラスを見つめた。
再び、沈黙が訪れた。
嘘じゃないから、という礼子の言葉が、二人の胸に響いている。
人妻に尽くしてやりたいという願望が、頭をもたげ始めている。
「でも、十分楽しんだわ、今夜は」
自分に言い聞かせるように、礼子が言った。
それが偽りの言葉であることに、二人は気づいている。
「もっと僕たちにできることがあるかもしれません」
言葉が聞こえぬように、礼子は下を向いている。
「奥様、こちらにいらっしゃいませんか」
石野が片平との間のスペースを指して言った。
礼子は酒が飲めないわけではなかった。
「おいしいわ、このワイン」
白ワインを口にする上司の妻を、石野と片平がまぶしそうに見つめる。
「普段はお酒はあまり?」
「ええ。主人も家ではほとんど飲まないから」
二人は、夫婦間の微妙な関係を改めて感じた。
「もう1杯いただこうかしら」
「僕たちも付き合います」
3人はワインと共に、会話を進めていった。
石野と片平は変わらず、大型のソファに並んで座っている。
礼子は一人用のソファに浴衣姿のまま、姿勢よく腰を沈めていた。
ふと、会話が止まった。
礼子が黙ったまま、グラスを見つめている。
二人は何か言うべきだと思った。
だが、目の前にいる人妻のほうが、何かを言おうと迷っているように見えた。
しばらくの後、礼子が小さな声で言った。
「主人は何て言ったのかしら」
「えっ?」
「今夜のこと」
「今夜のこと、ですか」
「お二人をどんな風に誘ったの、主人は?」
二人の部下は戸惑うように互いを見た。
言ってしまっていいのだろうか。
だが、もう隠すような関係ではないのかもしれない。
石野が言った。
「奥様には気晴らしが必要じゃないか、と」
彼の言葉に、礼子の表情に陰が走った。
「それだけ?」
「少し言いにくいんですが」
「いいわ。言ってみて」
人妻の言葉には、抗いがたい、命令ともいえる雰囲気があった。
「奥様に女としての楽しみを思い出してほしい、って」
礼子は言葉を返すことなく、静かにワインを飲んだ。
しばらくの沈黙の後、石野が口を開いた。
「すみません、変な・・・」
「いいのよ」
「・・・・・」
「嘘じゃないから」
かすかな笑みを浮かべ、礼子はグラスを見つめた。
再び、沈黙が訪れた。
嘘じゃないから、という礼子の言葉が、二人の胸に響いている。
人妻に尽くしてやりたいという願望が、頭をもたげ始めている。
「でも、十分楽しんだわ、今夜は」
自分に言い聞かせるように、礼子が言った。
それが偽りの言葉であることに、二人は気づいている。
「もっと僕たちにできることがあるかもしれません」
言葉が聞こえぬように、礼子は下を向いている。
「奥様、こちらにいらっしゃいませんか」
石野が片平との間のスペースを指して言った。