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人妻コレクション~他人に抱かれる妻たち
第16章 奈穂子~無人島での出来事
二人が岩の下に飛び込んだ途端、雷鳴が響いた。

「きゃっ・・・」

奈穂子は、思わず少女のように叫んだ。

「奈穂子さん、奥に入らないと濡れてしまいますよ」

将吾は無線機、そしてガイドが置いていった大きな袋を抱えていた。

毛布など、緊急時用のグッズが詰め込まれているようだ。

激しい風が無人島を襲い始めた。

闇の中で海が荒れ、白い波しぶきが舞う。

「これじゃボートは無理ね」

奈穂子がつぶやいた直後、再び閃光が周囲を照らした。

「きゃっ!」

人妻は大学生の腕にしがみついた。

「奈穂子さん、かみなり苦手なんですか?」

将吾が奈穂子にささやいた。

「ま、まあね」

「しばらく続くかもしれませんね」

「嫌だわ・・・・」

将吾の表情にも、緊張の色は濃く漂っていた。

雨の勢いが増し、岩屋根の下に吹き込んでくる。

乾いたはずの奈穂子の肢体が、再びぐっしょりと濡れていく。

「奈穂子さん、これを」

将吾はバスタオルを差し出し、奈穂子の躰を包んだ。

至近距離で雷鳴がとどろいた。

全身をびくっと震わせ、奈穂子は濡れた体で将吾に抱き着いた。

もはや、無線どころではなかった。

激しい風雨の中、二人は黙ったまま、嵐が過ぎ去るのを願い続けた。

恋人同士のように、互いの躰を抱き合いながら。

奈穂子の柔らかな腕をつかむ将吾の指先に、力がこめられる。

その指先は人妻の肉体を愛撫するように何度も動いた。

奈穂子はそれに気付かぬまま、彼の体に擦り寄った。

嵐は長く続いた。

2時間近く経過した後、風雨がようやく収まる気配を見せ始めた。

奈穂子はそれでもなお、将吾の腕に抱かれ続けた。

やがて、雨が小降りになった。

「奈穂子、大丈夫か!?」

背後に置かれた無線機から夫の声が届いた。

奈穂子は将吾を見つめ、自分が彼に抱きしめられていることに気付く。

慌てて将吾から離れ、奈穂子は無線機を握った。

「二人とも大丈夫よ。すごい雷だったけど」

奈穂子は濡れた腕時計を見つめた。

午後9時を既にまわっていた。

「やだ、もうこんな時間なの?」

「奈穂子、まだ波が高いみたいなんだ」

夫の言葉を聞くまでもなく、奈穂子は既に覚悟を決めていた。

「このままここで一晩待ったほうがいいのかしら」

砂浜の様子を確認していた将吾にも、その奈穂子の言葉は届いた。
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