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人妻コレクション~他人に抱かれる妻たち
第17章 千鶴~相撲部屋の美しき女将
鉄平は、ただ女将の後ろ姿を懸命に追った。

凛とした雰囲気が漂う大人の女性。

故郷にはこんな美しく、強そうな女性はいなかったな。

鉄平には、上品な和服姿の女将が、ただただ眩しく見えた。

「さあ、浦松、こちらよ」

女将に苗字で呼ばれ、鉄平は少し弱気になったが、意を決した。

「失礼します!」

鉄平は案内された座敷に入り、頭を下げた。

「おお、来たか」

上座の席で、磯野川部屋の主、磯野川親方がたばこをくゆらせていた。

元大関の親方は今年48歳。

横綱に手が届く寸前、膝の故障で無念の引退をしたのが15年前。

そこから部屋を興し、磯野川部屋をここまで大きくした。

今では部屋頭の関脇、北瀬山を筆頭に、30人超の力士を抱える大所帯だ。

その部屋を、親方の片腕となって切り盛りするのが女将、千鶴だった。

親方がまだ現役時代、二人は結婚した。

千鶴は当時、とある大手企業の役員秘書を務めていた。

その企業社長が親方のタニマチであったことがきっかけで、二人は出会う。

親方の一目惚れだったらしい。

5歳下の千鶴を強引に口説き落とし、自分のものにした。

「将来、あの女性で女将が務まるかな」

「美人なだけじゃ女将の役割は果たせないぞ」

結婚当時、周囲にはそんな不安もあった。

だが、親方引退後、千鶴は女将として存分に才覚を発揮した。

力士たちからの信頼も厚く、その活躍はテレビでも度々とりあげられる。

そんな親方と女将が並んで座り、こちらを見つめている。

鉄平はたたみに正座して、言葉を発した。

「浦松鉄平です。どうぞよろしくお願いします」

「顔をあげなさい、浦松」

女将の優しげな声を、鉄平は初めて聞いた。

「おまえ、どうしてここを選んだ?」

親方に唐突に聞かれ、鉄平は一瞬言葉に詰まった後、胸を張って言った。

「親方の現役時代が、自分の憧れですから」

「ほう」

目を細め、うまそうにたばこの煙を吐く親方。

現役時代、決して体は大きくなかったが、突き押し相撲で頭角を現した親方。

大関昇進後は、素早くまわしをとって攻め立てる速攻相撲も魅力だった。

鉄平はそんな親方に憧れ、磯野川部屋を選んだのだ。

「地元ではなかなか強かったそうだな」

話を続ける親方の傍らで、女将が笑みを浮かべている。

その視線が、鉄平には気になってしかたない。
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