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人妻コレクション~他人に抱かれる妻たち
第17章 千鶴~相撲部屋の美しき女将
「おい、浦松、早く起きろ」

何度も足を蹴られ、鉄平はようやく目が覚めた。

朝稽古が終わり、ちゃんこの順番が回ってくるのが昼過ぎ。

一番最後の鍋には、もうほとんど何も残っていない。

スープをぶっかけたご飯をどんぶりで何杯もかきこみ、何とか空腹を満たす。

片づけが終わった後に訪れる自由時間。

鉄平は部屋ビルに備えられた筋トレ室に向かうことを日課とした。

ふらふらの体だが、それでも鉄平は自分の肉体を鋼のそれにしたかった。

今のままではあまりに非力だ。

30分程度筋トレに費やした後、畳に倒れ込むようにして昼寝を貪る。

鉄平が与えられた部屋は6人の相部屋だ。

皆兄弟子だが、どうやら、その一人に蹴り起こされたらしい。

「は、はい・・・・」

「そろそろ夜のちゃんこの準備だ」

「すみません・・・・」

頭を下げた鉄平の頭を、兄弟子が乱暴にはたいた。

髷を結えるわけもなく、鉄平の髪はまだ伸ばしている最中だ。

兄弟子、柿本が巨体を揺らし、鉄平を見下ろしていた。

柿本は19歳。

鉄平と同じように、中学卒業後この世界に飛び込んだ。

相撲が好きだったわけでもない。

ただ勉強が嫌で、おまけに巨体だったというのが、その理由だ。

120キロを超える体で、一気に前に出るのが柿本の相撲だ。

入門から4年が経過した今、三段目でもがいている。

三段目といっても、鉄平には雲の上の存在である。

「お前、自分の立場がわかってねえみたいだな」

「えっ?」

「まだ前相撲もとってない、いわば見習い力士だろう」

正座して見上げる鉄平の頬を、柿本がぺたぺたと叩く。

「ちゃんこ番を忘れて眠りこけるなんて、いい度胸してやがる」

「申し訳ありません、柿本さん」

「お前、相撲やめろ」

また始まった。

鉄平は既に、何人かの兄弟子に同じようなことを言われた。

この柿本は、なかでも一番陰湿なタイプに思えた。

部屋頭である関脇、北瀬山の付け人は全部で5人いる。

鉄平と柿本はそのうちの2人だった。

同じ部屋で寝起きし、ちゃんこ番もよく重なる。

苦手なタイプだった。

故郷の剛田のほうが、100倍かわいく思える。

鉄平は言った。

「相撲をやめるつもりはありません」

「こんな体じゃ、どだい無理だ」

柿本が鉄平の額を小馬鹿にするように突いた。
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