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人妻コレクション~他人に抱かれる妻たち
第17章 千鶴~相撲部屋の美しき女将
それが何を意味するのか、鉄平にも勿論わかる。

柿本ら兄弟子たちが、女性の躰を求めて夜の歓楽街に頻繁に繰り出していることを、鉄平は以前から知っていた。

それを非難するつもりはないが、鉄平は彼らに付き合ったことがなかった。

鉄平にはまだ女性を抱いた経験がない。

初めての体験を、そんな場所で済ませたいとは思わなかった。

鉄平の胸の中には、もっと別の願望があるのだ。

「18だろう、浦松。いい加減筆おろししてもらえ」

「考えておきます」

「ちっ、つまらんやつだ」

そう言い残すと、柿本は他の力士たちと一緒に部屋を出ていった。

「俺はつまらんやつかな」

柿本の言葉を自分自身に問いかけながら、鉄平は筋トレ室に向かった。

2階は静かだった。

誰も筋トレ室にはいないようだ。

一人で集中したい鉄平には好都合だった。

「よし、やるか」

気合を入れた鉄平が部屋に入ろうとしたときだった。

どこかから、かすかな音が聞こえたような気がした。

「・・・・」

耳を澄ました鉄平に、もう一度その音が届いた。

声?

それは、廊下の奥にある小さな和室スペースから聞こえてきた。

昔、鉄平が柿本達と乱闘騒ぎを起こしたあの部屋だ。

あれ以来、鉄平はその部屋には足を踏み入れたことがない。

力士の数も減り、その部屋は今、誰にも使われていないはずだ。

「誰かいるのかな」

鉄平は足を忍ばせ、その部屋のドアに近づいた。

そして、耳をドアに密着させるようにして、中の様子をうかがった。

そのとき。

部屋の中から、再び何かが聞こえた。

「ああっ・・・・」

鉄平は鼓動を高めた。

それは、女性の声だった。

いや、声というより、何かに耐えるような息遣い。

鉄平は金縛りにあったように、その場に凍り付いた。

これって・・・・

しばらく後、部屋の奥から、更にはっきりと声が届いた。

「あっ・・・・、あっ・・・・、あっ・・・・・」

短い声が、断続的に聞こえてくる。

妖しげな部屋の奥から伝わってくる。

紛れもなくそれは、女性の声だった。

しかも、喘ぎ声だ・・・・。

この相撲部屋にいる女性といえば、一人しかいない。

鉄平はその声の主を想像して、若い己を瞬く間に硬くした。
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