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人妻コレクション~他人に抱かれる妻たち
第23章 瑞季〜写真教室での出会い
「これに行こうかと思ってるんだけど」
帰宅した夫、久志は、冷蔵庫からビールを取り出し、ソファに深く腰を沈めた。
うまそうにそれを飲みながら、妻に気づかぬ様子でスマホを見つめている。
妻、瑞季はもう一度声をかけた。
「ねえ、聞いてる?」
「今、ちょっといいところなんだよ」
いつものように夫は、妻よりもゲームに夢中であるらしい。
午後11時を既に回っている。
アルコールと香水の香りが深く染み付いた夫のスーツ。
今夜、夫がどこで誰と過ごしてきたのか、瑞季はそれを想像し、そしてやめた。
5歳年上の夫、久志と結婚して4年になる。
20代後半で結婚するなんて、今の時代、少し早すぎるのかもしれない。
瑞季は、しかし、大手広告代理店での仕事に既に限界まで疲弊していた。
仕事を通じて知り合った久志に誘われるがまま、瑞季は彼と恋に落ち、そして結婚した。
まだ4年・・・、もう4年・・・
今年、33歳になる瑞季。
結婚と同時に仕事を辞め、以降は友人が経営する小さな広告会社を自宅から手伝っている。
瑞季は早く子供が生まれることを望んだ。
だが、結婚からしばらくすると、夫は妻から離れていった。
酔った勢いで抱かれることはあっても、愛に満ちた抱擁でないことは明らかだった。
私、どこに行こうとしているのかしら・・・
優秀な大学を卒業し、その美貌も手伝って昔は随分もてはやされたものだ。
33歳の今、瑞季は何かを求めている自分に気付いたが、その答えにはまだ辿り着いていなかった。
そんな時だ。
市の広報紙のある記事に気づいたのは。
「これなんだけど」
シャワーを浴び、寝室に向かおうとする夫に、瑞季はもう一度聞いた。
「何なんだ、さっきから?」
「市が主催するカルチャー教室なんだけど、これにいってみようかなって」
趣味『写真講座』〜あなたにも心に残る写真が撮れる
そこにはそんなフレーズと共に、3ヶ月開催される講座が紹介されていた。
「時間見つけてたまには外に出ようかなって」
夫の反応を危惧しながら、瑞季は思い切ってそう言ってみた。
何年かぶりに外の世界と触れ合いたい。
それは、瑞季の正直な気持ちだった。
「好きにしていいよ」
「えっ?」
「行きたいなら行っていいさ。寝ていいかな」
夫の安易な同意が、瑞季の体奥でどこか空虚に響いた。
帰宅した夫、久志は、冷蔵庫からビールを取り出し、ソファに深く腰を沈めた。
うまそうにそれを飲みながら、妻に気づかぬ様子でスマホを見つめている。
妻、瑞季はもう一度声をかけた。
「ねえ、聞いてる?」
「今、ちょっといいところなんだよ」
いつものように夫は、妻よりもゲームに夢中であるらしい。
午後11時を既に回っている。
アルコールと香水の香りが深く染み付いた夫のスーツ。
今夜、夫がどこで誰と過ごしてきたのか、瑞季はそれを想像し、そしてやめた。
5歳年上の夫、久志と結婚して4年になる。
20代後半で結婚するなんて、今の時代、少し早すぎるのかもしれない。
瑞季は、しかし、大手広告代理店での仕事に既に限界まで疲弊していた。
仕事を通じて知り合った久志に誘われるがまま、瑞季は彼と恋に落ち、そして結婚した。
まだ4年・・・、もう4年・・・
今年、33歳になる瑞季。
結婚と同時に仕事を辞め、以降は友人が経営する小さな広告会社を自宅から手伝っている。
瑞季は早く子供が生まれることを望んだ。
だが、結婚からしばらくすると、夫は妻から離れていった。
酔った勢いで抱かれることはあっても、愛に満ちた抱擁でないことは明らかだった。
私、どこに行こうとしているのかしら・・・
優秀な大学を卒業し、その美貌も手伝って昔は随分もてはやされたものだ。
33歳の今、瑞季は何かを求めている自分に気付いたが、その答えにはまだ辿り着いていなかった。
そんな時だ。
市の広報紙のある記事に気づいたのは。
「これなんだけど」
シャワーを浴び、寝室に向かおうとする夫に、瑞季はもう一度聞いた。
「何なんだ、さっきから?」
「市が主催するカルチャー教室なんだけど、これにいってみようかなって」
趣味『写真講座』〜あなたにも心に残る写真が撮れる
そこにはそんなフレーズと共に、3ヶ月開催される講座が紹介されていた。
「時間見つけてたまには外に出ようかなって」
夫の反応を危惧しながら、瑞季は思い切ってそう言ってみた。
何年かぶりに外の世界と触れ合いたい。
それは、瑞季の正直な気持ちだった。
「好きにしていいよ」
「えっ?」
「行きたいなら行っていいさ。寝ていいかな」
夫の安易な同意が、瑞季の体奥でどこか空虚に響いた。