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人妻コレクション~他人に抱かれる妻たち
第25章 涼子〜娘の家庭教師
「ママ、今日はケーキなんかいらないからね」
一人娘、紗絵にそんな言葉を投げられ、涼子は思わず笑みを浮かべた。
「しっかり集中してやりなさいよ、紗絵」
「ママに邪魔されなきゃ集中できると思うけど」
私立の女子校に通う彼女は、来月大学受験を控えている。
「じゃあ、優斗君、お願いね」
自室で机に向かう娘、その隣に座る若い男性に涼子は声をかけた。
「お母さん、いつもありがとうございます」
「こちらこそ」
爽やかな笑顔で答えてくれる若者に、涼子は安堵と共にかすかな不安も感じてしまう。
娘の部屋のドアを静かに閉め、涼子は一人、リビングに戻った。
午後8時。
今夜もまた、夫の帰宅は遅いようだ。
「どうしたものかしら」
妻はしかし、帰らない夫のことではなく、娘のことを心配している。
24歳という若さで結婚した涼子。
5歳年上、職場の先輩であった夫、忠司は、涼子に一目惚れだった。
結婚後、すぐに娘を授かったことが、つい先日のように思えてしまう。
ダイニングテーブルで熱いコーヒーを楽しみながら、涼子は一人苦笑した。
「早いわね。もう私も42歳。そして紗絵が大学受験だなんて」
夫との燃えるような愛もすっかり過去の遺物となっている。
最後に夫が抱いてくれたのは、いったいいつだっただろう。
涼子はそれを思い出すことができず、敢えて思い出そうともしなかった。
とにかく今は、娘の受験を応援するだけ・・・。
現役東大生が活躍するクイズ番組を見つめながら、涼子はそんなことを思った。
でも・・・・。
いったんテレビを消してしまえば、家の中は静寂に包まれる。
駅からかなり離れた住宅街にある小さな家。
涼子はいつしか耳を澄まし、2階にある娘の部屋の様子を想像した。
物音一つ、聞こえてこない。
当たり前でしょう、紗絵は勉強しているんだから。
テレビに出ていた学生と同じ大学に通う家庭教師、優斗君に教えられながら。
自分に言い聞かせるように、涼子は心の中でそう繰り返した。
しかし、彼女の脳裏には先日目にした記憶が刻み込まれている。
「紗絵、少し休憩しない? 今日ね、ママ、ケーキを買ってきたのよ」
勉強中の娘のドアを開けた時、涼子は思いがけずそれを見てしまった。
そこには、椅子に座ったまま、家庭教師の彼とキスを交わす娘の姿があった。
一人娘、紗絵にそんな言葉を投げられ、涼子は思わず笑みを浮かべた。
「しっかり集中してやりなさいよ、紗絵」
「ママに邪魔されなきゃ集中できると思うけど」
私立の女子校に通う彼女は、来月大学受験を控えている。
「じゃあ、優斗君、お願いね」
自室で机に向かう娘、その隣に座る若い男性に涼子は声をかけた。
「お母さん、いつもありがとうございます」
「こちらこそ」
爽やかな笑顔で答えてくれる若者に、涼子は安堵と共にかすかな不安も感じてしまう。
娘の部屋のドアを静かに閉め、涼子は一人、リビングに戻った。
午後8時。
今夜もまた、夫の帰宅は遅いようだ。
「どうしたものかしら」
妻はしかし、帰らない夫のことではなく、娘のことを心配している。
24歳という若さで結婚した涼子。
5歳年上、職場の先輩であった夫、忠司は、涼子に一目惚れだった。
結婚後、すぐに娘を授かったことが、つい先日のように思えてしまう。
ダイニングテーブルで熱いコーヒーを楽しみながら、涼子は一人苦笑した。
「早いわね。もう私も42歳。そして紗絵が大学受験だなんて」
夫との燃えるような愛もすっかり過去の遺物となっている。
最後に夫が抱いてくれたのは、いったいいつだっただろう。
涼子はそれを思い出すことができず、敢えて思い出そうともしなかった。
とにかく今は、娘の受験を応援するだけ・・・。
現役東大生が活躍するクイズ番組を見つめながら、涼子はそんなことを思った。
でも・・・・。
いったんテレビを消してしまえば、家の中は静寂に包まれる。
駅からかなり離れた住宅街にある小さな家。
涼子はいつしか耳を澄まし、2階にある娘の部屋の様子を想像した。
物音一つ、聞こえてこない。
当たり前でしょう、紗絵は勉強しているんだから。
テレビに出ていた学生と同じ大学に通う家庭教師、優斗君に教えられながら。
自分に言い聞かせるように、涼子は心の中でそう繰り返した。
しかし、彼女の脳裏には先日目にした記憶が刻み込まれている。
「紗絵、少し休憩しない? 今日ね、ママ、ケーキを買ってきたのよ」
勉強中の娘のドアを開けた時、涼子は思いがけずそれを見てしまった。
そこには、椅子に座ったまま、家庭教師の彼とキスを交わす娘の姿があった。