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10年目の恋
第2章 月夜の雫
「帰らなかったの?」
平静を装って靴を脱ぐ。
「あと数日だけ。泊めて。オヤジに本気だって示さないと!
夕飯は俺がつくるから!ダメ?」
背が高いくせに。
目の前に座り込んで上目遣いでこっちを見た。
これじゃ本当に犬だよ。
ちくしょ・・・可愛いなっ。
「す。数日だよ。ちゃんと帰りなさいよ?」
すんなりと許してしまった自分にびっくり。
徹、ごめん。
あんたが帰ってくるまでには家に返すから・・・
と、変な言い訳を心に誓った。
「夕飯は、セロリチャーハンですよ~」
「昨日と同じじゃん!」
「だって、材料がなかったんだもん」
「あ~。帰ると思ってお金置いていかなかったね。ごめん」
なんだかすっかり飼い主気分。
「最後にお醤油を垂らすと風味がいいわよ」
その日も、あたしたちは二人ならんで
満月から1日たった月の光を浴びながら寝た。
平静を装って靴を脱ぐ。
「あと数日だけ。泊めて。オヤジに本気だって示さないと!
夕飯は俺がつくるから!ダメ?」
背が高いくせに。
目の前に座り込んで上目遣いでこっちを見た。
これじゃ本当に犬だよ。
ちくしょ・・・可愛いなっ。
「す。数日だよ。ちゃんと帰りなさいよ?」
すんなりと許してしまった自分にびっくり。
徹、ごめん。
あんたが帰ってくるまでには家に返すから・・・
と、変な言い訳を心に誓った。
「夕飯は、セロリチャーハンですよ~」
「昨日と同じじゃん!」
「だって、材料がなかったんだもん」
「あ~。帰ると思ってお金置いていかなかったね。ごめん」
なんだかすっかり飼い主気分。
「最後にお醤油を垂らすと風味がいいわよ」
その日も、あたしたちは二人ならんで
満月から1日たった月の光を浴びながら寝た。