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10年目の恋
第2章 月夜の雫
翌朝起きたとき、まだ徹のフライトに間に合うかな。と思ったけど
いってらっしゃいメールは何故か躊躇して、
そうこうしているうちに出社時間になった。
ポチは寝てるけど・・・
ほっといていいのかな。
あ・・・・学生は夏休み中か。
学生を卒業して久しいあたしは7月の後半が夏休みだって事実にすら
一瞬で思い出せなくて。
徹との1番楽しかったあの時も昔のような気がする。
あたしは一応ね。と通帳とハンコだけバッグに入れた。
ポチを疑ってるわけじゃないけど
薄給のあたしは、万が一これがなくなったら明日から生活できない。
「鍵はポストに入れておいて」と書き置きと共に
鍵をテーブルにおいた。
就業中は携帯が見れない状況で
昼休みに見たら「行ってくる」ただそれだけのメールを受信していた。
「そっけないメール」
徹のメールがそっけないのか
メールすら送らなかったあたしがそっけないのか
どっちもどっちのような気がする。
やっぱり残業になった夜道を歩いて家に帰ると
電気が付いているのが見えた。
まさか。ポチがいるんじゃ・・・?
変な期待とともにドアを開けると
いい匂いが漂ってきた。
「お帰り」
台所からエプロン姿のポチが顔を覗かせた。
いってらっしゃいメールは何故か躊躇して、
そうこうしているうちに出社時間になった。
ポチは寝てるけど・・・
ほっといていいのかな。
あ・・・・学生は夏休み中か。
学生を卒業して久しいあたしは7月の後半が夏休みだって事実にすら
一瞬で思い出せなくて。
徹との1番楽しかったあの時も昔のような気がする。
あたしは一応ね。と通帳とハンコだけバッグに入れた。
ポチを疑ってるわけじゃないけど
薄給のあたしは、万が一これがなくなったら明日から生活できない。
「鍵はポストに入れておいて」と書き置きと共に
鍵をテーブルにおいた。
就業中は携帯が見れない状況で
昼休みに見たら「行ってくる」ただそれだけのメールを受信していた。
「そっけないメール」
徹のメールがそっけないのか
メールすら送らなかったあたしがそっけないのか
どっちもどっちのような気がする。
やっぱり残業になった夜道を歩いて家に帰ると
電気が付いているのが見えた。
まさか。ポチがいるんじゃ・・・?
変な期待とともにドアを開けると
いい匂いが漂ってきた。
「お帰り」
台所からエプロン姿のポチが顔を覗かせた。