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第1章 月夜の晩

おざなりのエッチに
おざなりのデート。
おざなりの記念日に
おざなりの・・・・全て。

「志保？起きたのか？」
「ん～。シャワーしてくる。帰るでしょ？」
「夜中じゃん。泊まっていこうぜ」
「無理。明日も会社だもん。同じ洋服で行くのは嫌だよ」
「帰るのめんどくせぇ」
「徹は泊まっていきなよ。あたしは帰る」

シャワーに行こうとしてベッドを降りようとしたところを
手首を掴まれた。

「８年記念じゃん。もう１回しようぜ」
「シャワーだって・・・んっっ」

半年記念や1年記念は可愛いけど。
８年記念なんて可愛くもなんともない。

腕を引っ張られて頭を抱え込まれた。
馴染みのある形の唇があたしに重なる。

唇を割って入ってくる舌はいつものようにあたしの舌を絡めとる。

「んぁ・・・だ・・めだっっってぇ・・」

唇から離れた唇はあたしの首を舐め降りてゆっくりと乳首にたどり着く。

「はぁぁ・・・ぁ・・・・・」

キツく吸われた乳首に反応して声が出る。
あたしが避けないとわかった手は刺激を残しながら
あたしの中に入ってくる。
よく知った指の太さは、1番敏感なところをつついてきた。

「とぉぉるぅぅ・・・」
「ん？」
「はぁっっ。好きっ」