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貪られる肉体 - 私のカラダは、誰のモノ?
第1章 プロローグ
 私が目覚めると、見知らぬ部屋に寝ていた。

 自分の家の部屋ではなかった。

 辺りを見回すと随分と閉まりきった空間であった。

 それもそのはず。

 この部屋には窓がなかった。

 簡素な部屋の作りになっていて、ベッドと小さな机、収納棚が数個しか無く、生活に必要な物しか設置されていなかった。 

 しかし、現状の経緯に覚えがない。

 覚えている事は、

 ――ある高校に推薦入学した事。

 起き上がり、現状把握に努める。

 格好はシルクのバスローブを一枚羽織っているだけだった。

 次は、歩き回って思い出してみる。

 入学して何があったのだろう。

 ふと首に違和感を感じる。

「何、これ……」

 手で触れてみると、それが首輪であることがわかった。

 外そうとしても外れない。

 諦めて、他に手がかりがないか探してみる。

 隠し部屋、秘密の通路等は無く、ただの部屋としか確認できなかった。

「私に何があったのだろう……」

 今は何月で、何日、何時なのかもわからない。

 この部屋に時計は無い。

 時刻を示すものを求めている内にベット脇に置いてあったスクールバッグの中に携帯を発見した。

 日付は高校に入学した日から一ヶ月も経っていた。

「あ、そうだ……」

 メール内容を確認すれば何か分かるかもしれないと閃いて、フォルダの中を確認する。

「なにこれ……」

 中身はどれも、卑猥な行為を連想させる内容だった。

「……あっ」

 私は徐々にあの日から思い出していった。

 人生で初めて辱めを受けた日から。

 初日は気にし過ぎだと思っていたけれども、その以降の日々で私は堕ちていった。

 ――貪られる肉体に。
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