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貪られる肉体 - 私のカラダは、誰のモノ?
第6章 試されるもの。
 “慣れ”

 その言葉は経験しなければ文字だけでしか捉えることができず、経験したとしても慣れによってその“慣れ”を忘れてしまうことがある。

 ちなみに能力ではなく、感性の慣れ。

 私はその言葉を実感した。

 怖いものとして経験した。

 いや、最終的に慣れてしまったらそんな事も考えられなくなるから、まだ行き着いていないのかもしれない。

 まず、この慣れには二つあると思われる。

 一つは耐性を得て自分自身を強く成長する為に把握力がつく場合。

 もう一つは一時的な刺激を受けるも体がついていけず怠慢になってしまう場合。

 前者は変化に対抗し、その変化を自分の環境として保守できる。

 仕事や、アルバイトが例に挙がるのではないだろうか。

 しかし後者はその逆。

 抵抗をしたけれども敵と見なしている相手に打ち負かされて、歩調を相手に合わせなければいけなくなる。
 
 雨や雪等、天候が思い浮かぶ。

 要するに何処の、誰のテリトリーに自分が置かれているかの違い。

 そして私が経験したと言ったのは間違いなく後者。

 ただ身を環境の変化に任せっきりなのである。
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