この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
最後まで
第10章 地上―ミルム―
小国同士の争いは、連合国同士の争いに膨れ上がっていた。
森を破壊し、都市を焼き払う。次第に生物は数を減らしていた。
人も例外ではなかった。
各国毎に武の有力者を従え、その抗争は激しくなっていくばかり。
この星には、生きる物の負の感情を糧に生きる魔の物もいた。その者達は、争う人間の負を糧にし強大になっていった。
その者達も人間の争いに紛れ、さらに争いは肥大していった。
既に星の力は底をつき始め、その影響が顕著に出始めていた。
ある場所は嵐が度々訪れた。雨は止むことがなく、都市が水に沈む。
ある場所は日照りが続き、河川を干上がらせた。
ある場所は山が崩れ落ち町や村を飲み込んだ。
大地が震え、溶岩が吹き出し、地形を大きく変えた場所もある。
それでも、争いは止まらなかった。