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最後まで
第15章 シュー
シューはサシャの腕をとり、ミルムに近づく。
「ちょっ、離して!誰なのよ!」
サシャの力をもってしてもビクともしないシューの力に自分達と同じだと思った。
「母さん。疲れてるかも知れないけど、少し付き合って。」
「え?母さん?」
「シュー…。でも…」
ミルムの様子はシューを否定しているようだ。
―結構負に捕らわれ始めたな。
シューはミルムに猶予がないと悟った。
そこでサシャを振り返り、きつく睨み付ける。
「お前のせいで母さんの負が増した。このままでは闇に堕ちてしまう。悪いが手伝って貰うぞ。」
疑わし気にシューを見ていたサシャだが、闇に堕ちると聞いて慌てた。
「うそ!いやっ!なんとか出来るの?!」
サシャはシューにすがり付く様に叫んだ。
「闇…?」
ミルムの声が低くなった。
「ちっ、時間がない。始める。」