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最後まで
第17章 アイクとジル
ちょうど中央に位置する彼女のベッドの周りから小さな緑が顔をだし始めた。

ポポポポポポポッ

みるみるうちにそれは部屋中に広がり、にょろにょろと成長し始めた。

「な、なんだぁ?」

アイクとジルは呆けたようにその様子を見ていると、あっと言う間に廃虚中が草原のようになってしまった。

外を見ると草木が日の光を浴びてゆらゆらと揺れている。

ドアを開ければ、廊下は緑の絨毯になっていた。

お互い、顔を見合わせ首をひねっているとベッドから唸り声が聞こえてきた。

近寄って見ると、彼女が目を覚ましていた。

「ん…ここは…?」

ゆらゆらと瞳を揺らしてアイクとジルを交互に見つめる。

「ここは俺たちの根城だよ。」

「突然倒れたから連れてきた。」

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