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最後まで
第5章 四人目
本当に動いた。
ぎこちなさもなく、スムーズに!!
驚きと嬉しさで思わず起き上がった。
目線が上がる。
「ほらね。」
そう言うと、彼は立ち上がり私の頭を撫でた。
そしてゆっくりと抱き締めてきた。
私は泣いていた。
嬉しくて、泣いた。
涙が出るのが嬉しくて、更に泣いた。
「………」
彼はなにも言わず、ただただ優しく頭を撫でてくれた。
久しぶりに泣いた私はいつの間にか、再び眠りについたらしい。
次に起きたとき、絶望に落とされるとも知らずに…。
この時はただ、心地いい睡魔に身を委ねた。