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最後まで
第8章 異変
ミルムは身震いしながら我が子を見下ろすと、そこには息をのむほどの美しい顔がこちらを見ていた。
視線があったミルムは我が子であるにも関わらず、恥ずかしさで慌てて目を反らせようとした。
だが、それは彼によって阻まれた。
伸びた手がミルムの後頭部を捕まえ、視線を合わせるように正面に向ける。
「俺の名前は?」
腹の底に響く低い声。
なのに透明感がある。
ミルムは慌てて、我が子の名前を考える。
「あ…え…えと…。シ、シューなんて…どう…かな?」
吃りながらも咄嗟に浮かんだ名前を口にした。