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最後まで
第1章 一人目
「今日はやる気だな?」

「うん、おれもさっき飲んだからね。」

舌を出しながらニヤリと返す。

「ったく…。やり過ぎて壊すなよ。なかなか代わりがないんだ。」

ため息を着きながら、そう返すとわたしの腕の拘束を外しだした。

―解放される…?

喜びは次の瞬間絶望にかわった。

「君は無事、死にました。君のいた世界にはもう、君は存在しません。」

まるで昔話を聴かせるようにそう囁きながら、ジルはグッタリしたわたしの背後に滑り込み支えるように座る。

「そして、天界にもお前は存在出来ない。自らを自ら殺めたから。」

アイクはニヤケながらわたしの膝を立てさせ、その間に胡座をかいて座る。

シーツが守っていた裸体はもう中央まで巻くれあがっている。

「存在できるのはここだけ。そして存在を否定する事は許されない。」

低く冷たい声が耳元を過ぎる。

そう。わたしはここから逃れられないと…彼らは言った。

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