パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第9章 チルドレン

「では、館管理者のカイドは残してください。あとは、末の者達で宜しいかと…。」

イチカの息子、アドが恭しく進言する。

「うん…、いや、彼女達に悟られると不味い。あの子達は知らないからね。だから、君たちも数人残って貰う。」

ジルは、子達を見渡して厳しい目を向ける。

「では、チームを編成するのはどうでしょう。」

子達の中で切れ者のミルムの息子、サラターイが案を出す。

「チーム？」

聞き返したのはトリリーだ。シオンの娘である。

「そう、我らを二分し末の者を連れて進軍。時期をみて館の者と入れ替わる。」

「なるほど。そうすれば母様達には知られる事はないと…。」

サラターイの言わんとする事を汲み取り、頷いたのはイツルの息子のニルイル。

「ん、それで行こう。皆もいいか？編成は任せる。」

『御意』

アイクが閉めると、皆頷き書斎を後にした。