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Last Kiss
第3章 あなたを知りたい

「わぁっ、とってもお似合いです!」

「あ、ありがとうございます…」

「手足も細長い…羨ましいです…」

店員さんの表情からしてお世辞と捉えるのには難しいくらい目が輝いていた。最近はこれもサービスの一環なのか…?

「…どこかお出掛けになられるのですか?」

「あ、はい。明日、遊園地に行くので、その服を探してたんです。」

「なら丁度いいと思います。でも、夜も外でお過ごしになられるのならその上に何か着られる方がいいと思います、例えば私が今着てるみたいにこんなシャツで裾を前で結べばもっと可愛くなると思います!」

「分かりました、ありがとうございます!」

私は黄色のワンピースを持って会計をして、店の前まで店員さんにお送りしてもらっていた。

「…あの、モデルか何かをされてたりは?」

「全然!そんな縁ないですよ」

「そんなことないです!可愛らしいですし、身長もあったのでモデルさんだと思ってました!私だったら勧めますよ〜」

「え〜〜そんなに言われたら迷っちゃいますっ!」



『それだけは絶対にだめだ!!』


私の耳に突き刺さったように響く郁人の声

でも、店員さんは何も変わらずニコニコと私を対応してくれていた。ワンピースを受け取り急いでトイレに逃げ込む。

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