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Last Kiss
第3章 あなたを知りたい
「こんにちわっ!何名様でしょうか〜っ?」
「……1人です」
「かしこまりました〜、3番ゲートにお進みくださ〜いっ」
指示された通りに3番ゲートに進む。この乗り物は4×8人乗りで、既に3番ゲートには2人の男女がいた。
「ねぇっ!私、端怖いから真ん中がいいっ」
「そう変わんねぇだろ」
「変わるの!おねがーいっ」
「しゃーねーな」
なんだか私はお邪魔っぽいし、早く乗って違う所に行きたい。
「…ってか、あの女の人一人かな〜?」
「そうじゃね」
「なんかあの年で一人って寂しくない〜?私だったら恥ずかしくて絶対行けない」
女の人がクスクス笑っている。本当は違うって…一人で来てないって言いたい、男の人と来てるって…
あんたの彼氏なんかより優しくて、かっこよくて、チャラチャラしてないんだから!
『…凛音、…?』
「なによっ!!」
『…まぁいいや』
〜前のゲートが開きます、ご注意下さい
3番ゲートにはあのカップルと私しかいなかった。私の隣に郁人が座っている。
「幽霊はジェットコースター乗れるの?」
『…もしここで置いていかれたらどうしよ、一番ショックかも』
「……なんとかなるでしょ…」
私は何かに乗っている間は郁人のこといるかいないか確認するのを止めようと思った…