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梨華との秘密
第10章 聖夜の宴
 終業の音楽が流れ、


「さあ、いこうか、片山君?」


 営業用の顔で、彼女をうながした。


「あっ、はい、あの一緒に?」


 彼女の顔に戸惑いが出ていたが、構わずに、


「あぁ、一緒に?都合でも悪いの?」


「えっ、いえ、余り目立ちたくないかなって?お父さんが?」


 あら?
 ナイショにしときたいんかな?
 そうは、思ったが、


「大丈夫、噂にゃならんよ。窓際の年寄りと仕事の出来る女性社員じゃね、ミキちゃん。」


 彼女の中に戸惑いと嬉しさが入り交じっていたが、


「はい、一緒に。嬉しい。」


 最後の嬉しいは、小声で微かに聞き取れる声だった。
 連れ立って上の会議室に入ると、長身のイケメンがチョコンと椅子に座っていた。


「清板君だね、松川です。よろしく。」


 手を伸ばし、握手を求めると照れたように立ち上がりながら、手を握りながら、


「松川係長ですか、清板翔です。よろしく、あの、そちらは?」


「ああ、同じ課の片山君だよ。一緒に倉敷に転勤になるんだ。」


「片山ミキです。よろしく。」


「あっ、よろしく。」


 ふむ、可愛い娘には立って握手かい!
 おもろいな。
 けど、信用はできんな。
 まあ、使えたらええわ。
 なんて、二人が話してるのを見ながら考えていたが、ノックの音がして、課長と恵梨香が入ってきた。


「忙しい中、すまないね。集まってもらったのは、上司から聞いてると思うが、二月から倉敷に行って貰う君達の顔繋ぎのためだ。倉敷に行ってからは、松川係長の下で働いて貰うことになってるから。それと、正式には二月からだが、松川係長の要望で来月の半ばから行って貰おうとおもっている。詳しい話しは、松川係長に聞いてくれ。じゃ、私はこれで。」


 言いたいことだけ言うと、さっさと課長は部屋を出ていった。
 あらら、丸投げかよ。
 仕方ないな。


「僕が松川です、よろしく。え~と最後に入って来たのが美澤恵梨香さんだ。で、彼が清板翔くん、彼女が片山ミキさん。倉敷で一緒に仕事をするんでよろしく頼みます。」


 お互いに軽く会釈をしながら、四人が着席すると、眠そうな顔で清板が、


「係長、どうせ倉敷に行ったって、仕事なんかないんでしょ?さっさと済ませて帰りましょうや。」


 かなり痛いところをついてきやがった。
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