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大嫌い
第32章 モーニングコーヒー
――食後のコーヒーを飲みながら
「花菜ちゃん、夏休みの旅行どこに行きたい?」
竜雄がきりだした。
「え、でも…」
「バイト代はないけど、貯金ならあるんだ」
怪訝な顔をする花菜子に、竜雄は意地を張っていたことを打ち明ける。
「格好つけて花菜ちゃんを不安にさせるより、現実を受け入れて無理しないことにしたんだ。ここまでのタクシー代だって、実は母さんが花菜ちゃんがドレスアップしてくるだろうから歩かせないで車を使えって言ってくれたお金だし」
「…お互い母親には敵わないね」
「うん、今回のことで思い知らされたよ」
「花菜ちゃん、夏休みの旅行どこに行きたい?」
竜雄がきりだした。
「え、でも…」
「バイト代はないけど、貯金ならあるんだ」
怪訝な顔をする花菜子に、竜雄は意地を張っていたことを打ち明ける。
「格好つけて花菜ちゃんを不安にさせるより、現実を受け入れて無理しないことにしたんだ。ここまでのタクシー代だって、実は母さんが花菜ちゃんがドレスアップしてくるだろうから歩かせないで車を使えって言ってくれたお金だし」
「…お互い母親には敵わないね」
「うん、今回のことで思い知らされたよ」