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大嫌い
第6章 磐尾(25)
先生の名前を口にした途端、竜雄君の顔がほころんだ。

その表情を見て、僕は男の子相手だというのにドキッとしてしまう。やっぱり似ている…美羽ちゃんに。


「僕、強羅岩雄の息子で竜雄っていいます。父の生徒さんとは知らず、失礼しました」

ぺこりと頭を下げる少年は顔立ちといい、言動といい、とても強羅先生の血を引いているとは思えなかった。




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