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左手薬指にkiss
第2章 籠の鍵の行方


 気づいたら床に倒されていた。
 勢いは一向に変わらない。
「うっ、んんっあっう」
 もう指一本動かせない。
 唯一目線でだけ類沢を求める。
 目が合うと、髪を撫でられた。
 酷い脱力の中でも幸せを感じる。
 もう広がったまま閉じないんじゃないかってくらいに乱暴に扱われた。
 でも、俺は全く後悔していなかった。
 やっと。
 あの事故から半年近くたって、やっと類沢の溜まったものを吐き出させてあげられたから。
 行為が終わったのは九時過ぎだった。
「最長……」
「よく気絶しなかったね」
 布団にくるまって呟いた俺に類沢は呆れがちに言った。
 だって必死で堪えたもん。
 今夜だけは最後まで感じていたかったから。
 絶対に見せまいとしてた先生の冷たさも。
「結局俺瞬殺でしたね……」
「なんで悔しそうなの。元々勝負になるわけない」
 むう。
 鼻まで埋めて類沢を睨む。
 ピン、と額を弾かれた。
「あうっ」
「わかってたでしょ」
 うわ。
 うわー。
 デコピン。
 初のデコピン。
 にやつく口を隠す。
 あれだけの行為をしといてこんなこと一つに特別を感じるなんて。
 俺ってどこまでもバカ。
「いつから気づいてた?」
 類沢の声色が変わる。
 その主語を悟って俺は答えた。
「一週間前くらいですよ。それもなんとなく」
「それでこんな計画立てたって……」
「だって先生ばかりが満足できないの嫌ですもん」
 沈黙が下りる。
 けど、そちらを見なくても類沢が微笑んでいるのがわかった。
「あのさ……瑞希って実は結構絶倫だよね」
「え……はあっ?」
「いや。今日思ったんだよ。初めは言葉だけですぐ飛ぶかなって思ったけどこうして最後まで意識保ってるし、溺れるのは早いけど何回も逝ける体力もあるし」
「はははは恥ずかしいことを淡々と言わないでくださいっ」
 
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