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アネゴ的カノジョ
第3章 夜道と水難
…た、タケっ!……
「んっ……んんっ!」
言葉を吐き出そうにも、塞がれている状態では呻き声しか出ない。
…お前っ……
もう…アタシたちは………
杏子の頭の中では抵抗を見せる。
しかし、強引に唇を割られ、舌を捩込まれて絡まる感触に、昔の感覚が蘇る。
「んっ…! んんっ!!」
身を捩るが、掴まれた右腕と腰を抱き寄せる武彦の腕に因って、顔を離す事を許さなかった。
…た…タケっ……
ダメ…ダメだからっ………
降りしきる大雨が簡易な屋根を叩き付ける。
その騒音の中でも、やけに舌が絡み合うクチョクチョという艶めかしい音が杏子の意識を奪っていく。
「んふっ! ふぅぅぅっ!!」
声にならない声をあげて拒絶の意思を伝えようとしても、絡み合う舌と重なる唇の感触に、見開いていた瞳が徐々に閉じていく。
…タケ……ダメ……だって………
忘れ始めていた甘美な世界。
杏子の本能は、強引に迫られれば快楽に落ちていく事を覚えていた。