この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
僕の伴侶は蜷局を巻く
第10章 10
外の明かりがもれてくるので、特に電気をつけずに、ユウキは冷蔵庫を目指した。同じ方向から、おいしそうなガーリックの香りも漂ってくる。お嬢様がピザでも食べたのだろうか?洋食が好きだからな。運がよければひと切れ残っているかもしれない。

冷蔵庫のドアを開けた瞬間、彼は目をしばたたいた。野菜をはじめ、こまごましたものがあふれんばかりに並び、ラップを張ったサラダと、調理前のシーフードののった皿が置かれている。キキの料理か?ここまでやらせたのか、お嬢様め…。

思わず、あとずさると、冷蔵庫の明かりに照らされて、いつもは何もないカウンターの上に並んだ品々が目に入った。官舎には暗黙のルールがあることをキキは知っている。キキは泊まっているのか…妖精とは聞こえのいいだけで結局は獣人だな。ユウキは顔をしかめて、冷蔵庫のドアから手を離し、キッチンの明かりをつけた。ガス代に鍋がのり、すぐそばに、袋に入ったままのパスタが置いてある。しかし彼が足を止めたのは、テーブルのせいだった。ごく親密な感じで、二人分だけの夕食が用意されている。

「こ、これは…」ユウキはわなわなとテーブルに近づいた。ワインのボトル。見覚えのないテーブルクロス。キャンドル。そして貝殻。お嬢様が僕のためにディナーを? 僕はまったくの逆どころかキキさえ疑った…なんてゲス野郎なんだ。お嬢様は明らかに、僕を待っていてくれたんだ。


/143ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ