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僕の伴侶は蜷局を巻く
第11章 11
ミハルは鞄の口を勢いよく開けた。「そういうことなら、私が知りたいのはそれだけよ。父との関係を断つなら、私との…け、契約も終わり…。これ以上、アナタの妻でいる必要もない」

衣装ダンスを掻き回すミハルの腕をユウキが掴む。
「妻はやめさせないッ」
「契約を破棄するなら気づけたはずよ」ミハルは彼を睨みつけた。「こんな仕打ちをしておいて、夫婦を続けられると本気で思っているの?お父さんのこと殴ったでしょ。お父さんはやり直そうと、家族のために努力したのよ。アンタには想像できないでしょう、父がお金をを投資にまわそうと、どれだけ倹約に努めていたか」

それまで冷徹な無表情のユウキが、顔をしかめた。「倹約だと?」
「屋敷の人手を減らして、頼む分を減らして、不便を忍んで、いざというときに備えたのよ。でも、こうなってみれば、投資のため資金を分けておいて幸いだったわ」

ユウキは歯を食いしばった。「投資か…?だが、いざというときに蓄えがあるかないかが問題なのだぞ。父上の投資先は…パチンコ屋(賭博場)なんだぞっ!」
「あ、頭がどうかしているんじゃないの!」

ミハルは彼の腕を振りほどいた。
「昨日は、僕がどこで父上に会っていたと思う? オウガ教会だとでも?」
「はっきり言えばいいじゃないッ?」
「警察だ。父上は逮捕されていたんだ。タバコを吸ってなッ」


【オウガ教】
自由と理想を掲げる日本魔族が主体の宗教。
地球(自然)が神だと信じつつも「生は死を迎え、有は無を迎える」と謳う。
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