この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
僕の伴侶は蜷局を巻く
第12章 12
「そう毎日ヒステリーを起こされては軍人の妻としては失格だ。下働きとしても雇えない」彼女の胸を見つめたまま、ユウキは応じた。
「でも、愛してしまった夫が軍人だもの…これから努力をさせて」
ユウキは目をしばたたき、ゆっくりとミハルの顔に視界を戻した。
「…ダメだ。もう遅いよ」
「どういうことよ?」
「期待には添えない。僕は満州へ行くんだッ!朝鮮半島をロシアには渡さない。白人と戦い、そして勝つためには死ぬ可能性が高い」
「だったら私が必要でしょう。私を必要だと言ってよ!」
「お嬢様が妊娠していたなら退役するつもりだった…でも、イザナミを恨むとは妊娠しても堕胎することだろう…これからだって」
「違う。ぜんぶ、ぜんぶ勢いで言ってしまった嘘なのよ!神に誓ってその摂理に従うわ」
※オウガ教では自然の摂理
「毎朝、アナタとともに目覚めたい。ずっと愛を交わしたい。アナタの子供を産みたい。それが私の望みよ」
ユウキの胸の中で、何かが動き出した。太鼓が轟くように鼓動しはじめる。…母さん、僕は決めたよ。
彼は両手で彼女を抱寄せた。「だったら、もう二度と離さない。信じるぞ」僕は蜷局を巻く彼女を伴侶に決めた。
「でも、愛してしまった夫が軍人だもの…これから努力をさせて」
ユウキは目をしばたたき、ゆっくりとミハルの顔に視界を戻した。
「…ダメだ。もう遅いよ」
「どういうことよ?」
「期待には添えない。僕は満州へ行くんだッ!朝鮮半島をロシアには渡さない。白人と戦い、そして勝つためには死ぬ可能性が高い」
「だったら私が必要でしょう。私を必要だと言ってよ!」
「お嬢様が妊娠していたなら退役するつもりだった…でも、イザナミを恨むとは妊娠しても堕胎することだろう…これからだって」
「違う。ぜんぶ、ぜんぶ勢いで言ってしまった嘘なのよ!神に誓ってその摂理に従うわ」
※オウガ教では自然の摂理
「毎朝、アナタとともに目覚めたい。ずっと愛を交わしたい。アナタの子供を産みたい。それが私の望みよ」
ユウキの胸の中で、何かが動き出した。太鼓が轟くように鼓動しはじめる。…母さん、僕は決めたよ。
彼は両手で彼女を抱寄せた。「だったら、もう二度と離さない。信じるぞ」僕は蜷局を巻く彼女を伴侶に決めた。