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僕の伴侶は蜷局を巻く
第13章 終章13
母が私の肩にそっと触れた。「彼を呼んでこようか?」
私は静かにうなずいた。でも、なんと言えばいいのか…。

母が病室をから出ていく。ユウキはどうして海にきたのかしら。あのとき彼が現れたのは、単なる偶然?私を追ってきたと信じたい。
私の内側で、かすかに希望が輝いた。期待のワクワク感に少し似てる。

ユウキが入ってくる。白手の軍服姿だった。手には侍のように無双正宗の鞘を握っている。それだけの時間が過ぎたのか…。

「調子は?」ユウキは心配そうなまなざしで、刀を脇の下に挟み、私の手を握ってきた。

「大丈夫……ごめんね」私はずっと彼の母のことを考えていた。たくさん彼のお母さんをなじる言葉を言ってしまった…。彼は本当のお母さんのことを強く思いだしたに違いない。
「アナタのお母さんの話を母から聞いたわ」


ユウキはギュッと強く手を握りなおした。

「海に向かって突進していく君を見たとき、母の死を思い出したのは事実だ。だが、そんなことよりも君を失うかと思ったら勝手に体が走り出していた」ユウキは片手でミハルの手を握ったまま、もう一方の手でミハルの頭を撫でた。「海に入るまで子供のことは知らなかった。僕はてっきり…」
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