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僕の伴侶は蜷局を巻く
第3章 3-婚約披露-
あとは、お嬢様に痛い思いをさせなければならないのが辛い。代わってやりたいが、男の僕が…。

ユウキが物思いに耽っていたその時、人々の間にどよめきが起こり、続いて静まり返った。ユウキが見上げると、階段の一番上にハーリーとミハルが立っている。孔雀を思わせる堂々たる母に対し、娘の方は死人のように青白い。

しかしミハルの二つの目は、強烈なサファイアの輝きを放ち、漆黒に紫がかる夜空のような髪。ドレスに色が無くても、女性の優美な体つきは隠しようがない。細いウエストが、豊かな胸とヒップを強調した。

お嬢様…。僕に絡みついてくる感触が遠くから振動になって伝ってくる。振動が心臓を揺さぶり、期待感で宙に浮きそうだ。素直に愛し合える運命であれば幸せだったのに。

二人の女性が階段下にたどり着き、ハーリーが夫の腕を取った。ユウキが片手を差し出す。そのとき初めて、ミハルは彼に目を向けた。

二人の目が合った瞬間、何かがミハルの身体を貫いた。続いて手が触れ合うと、その部分を電流が駆け抜けた。ユウキは目を細くし、不思議なまなざしで彼女に見とれる。
「きれいだ。西洋の女神ラミアを遥かに凌駕する美しさだ…」

ミハルは周囲にバレないよう鼻で笑った。
「オロチに捧げる生け贄みたいでしょう」

ユウキは彼女の手を引き寄せ、温かく湿った唇を押し当てた。その間も、目はじっとミハルの視線をとらえている。「オロチごときでは、ミハル様…ミハルは生贄としてミアワない」彼は探るようにミハルの顔を見つめた。「僕が雌の君を捕食してやる」

ミハルは息を吸い、顔を背けた。急に体が火照り、眩暈がして、気分が落ち着かない。鏡を見るまでもなく、頬が赤くなったのがわかった。化粧ではどうにもならなかったのに、ユウキにちょっと言われただけで赤くなるなんて。

だが、身体が火照っているのは言葉だけのせいではない。母の言う通り、今夜のユウキはまさに華麗そのものだ。陸軍の儀礼服も男性らしさがますます際立って見える。

こうしてユウキと同じ空気を吸い、アフターシェービングローションの微かな香りにさらされると、彼のエネルギーをまともに浴びている気がして落ち着かない。
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