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僕の伴侶は蜷局を巻く
第3章 3-婚約披露-
「人前ではアンタの妻を演じる。でも人目のないところでは、生活を分けたいの。それ以上は期待しないで」

ユウキは瞬きをした。ゆっくりと一度だけ。それkら、前に身を乗り出した。
「僕とベッドをともにしながら、どの程度、生活を分けるつもりなのかな?」

ミハルは怒りに鼻を鳴らした。「はぁ~、もう、そのことを言ってんのよ。アンタとは寝ません。他の女の子を連れ込んでかまわないから」

ユウキはあっさり首を横に振った。「全く考えていない」
「そっ。私もアンタとHすることは考えてない…って他のことは色々考えてるわよ」
「考えていないだろう。そもそもベッドをともにせず、どうやって僕の子を産むんだ? 他の方法で僕の子を妊娠する方法があるのか?」

熱がミハルの身体を焦がし、体中の隅々に伝わった。私にシュードラの子を産めっての?そのためには、彼と愛を交わさなくてはならないのに。

ユウキと愛を交わす…。修羅場で鍛えあがった体。支配と情熱。ミハルは身震いした。
「妄想野郎!」

子供なんか産んで、結婚をよけい複雑にしてたまるものですか。離婚するのに。

ユウキはあきれ果てた様子で苦笑する。「僕の寝る前の妄想を知っていたのか。だが、もうすぐ、妄想ではなくなる。ベッドの中で泣くまで犯ってやる」

感覚が制御できなくなり、ミハルは必死で足場を取り戻そうともがいた。けれど足元はぬかるんで、支えれない。こちらの条件を伝えるはずが、いつの間にか夫婦の営みの話になってしまった。
「どうしてアンタは話をいちいちねじ曲げるの?私は常識的になろうとしているのに」
「妻が夫の子を産まないことが常識的だと?」
「ふつうの妻ならそうでしょうよ。でも、この結婚はアンタが魔族としても貴族を気取るためでしょう?」

少し間をおいてユウキは答えた。「そう思う者もいるかも知れんな。だが、妻に加えて子供もいたほうが、イメージはよくなると思わないか? 子供たちの半分は金剛家の血だ。君との関係が壊れ、子供もないまま離婚に至れば、もう守れんぞ。内戦は完全に終わってないのに、そういう状況を招くつもりはない。よって君には子供を産んでもらう」
「無理強いできはないはずよ」
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