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僕の伴侶は蜷局を巻く
第4章 4-結婚式-
「ユウキっ!」ミハルは持ち上げたスカートをひるがえしながら、家に入った彼に呼びかけた。「どこへ行くの? ここにもスイートルームはあるわ」

ユウキは振り返って苦笑し、壮麗な階段の前で立ち止まった。「この国では花婿が花嫁をハネムーンへ連れていく習慣はないのかい?」
「えっ? こ、この場合の結婚では行く理由がわからないわ」

ユウキが苦笑する。「そんなことはないよ。今夜は特別だろう?」

ミハルはとても同意する気になれなかった。「特別とは違うわ」

「ふっ。では君は、なんと表する?」

ユウキとの婚礼の夜を?戦慄が身体を駆け抜け、ミハルは身を震わせた。その引き締まった力強い体が自分に向かって解き放たれることが恐ろしいと思った。今回のことでも、容赦ない彼のことだから、ベッドの中でも例外ではないはずだ。とはいえ、恐怖を認めるわけにはいかない。彼女は姿勢を正し、まっすぐに彼の目を見た。「耐えなければいけない夜」

ユウキの顎が動く。彼が奥歯を噛みしめていることがわかった。「君にはベッドの中で楽しむ習慣はないのかい? 驚いたな」彼はミハルの全身をジロジロと眺めた。「そのための構造でもある」

頬の赤みは化粧のせいにできても、轟く心臓音は誤魔化しようがない。ミハルは忌々しく思った。きっと彼にも聞こえているに違いない。胸がふくらみ、先端が硬く張りつめたことにも、彼は気づいているはずだ。

私がどれほど経験がないかを知ったら、彼は騙されたと感じるだろうか。おもしろがってころがすかもしれない。

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